イロハモミジってどんな木?花や実、花の特徴は?花言葉も紹介!
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こんにちは!樹木博士です!
今回は「イロハモミジ」について解説していきます!
モミジという名前がついているだけあって紅葉がとても綺麗な樹木。
でも、紅葉だけじゃなく、実や葉、花言葉などについて解説していきますよー!
あなたに伝えたいこと
イロハモミジの花言葉を紹介!
モミジというと、その紅葉の美しさから葉に注目が集まりがちですよね。
でも目立たないものの、きちんと花もつけるので“花言葉”も存在するんですよ!
イロハモミジの花言葉はというと・・・
「調和」 「大切な思い出」 「遠慮」 「自制」 「謹慎」 「隠退」 「保存」
この7つなんですよ!!
様々なシーンに合わせてイロハモミジを贈るのも素敵ですが・・・
花言葉に合った場面で贈ると、より気持ちが伝わりますよね。
イロハモミジの特徴は?どんな木なの?名前の由来は?
イロハモミジ(いろは紅葉、学名 Acer palmatum)は、ムクロジ科カエデ属の落葉高木です。
落葉高木ということは、冬になると葉を落とす10m以上の木ということですね。
樹高は高木の名にふさわしい15mで、幹の直径は80㎝以上にもなる立派な木です。
イロハカエデ(いろは楓)やタカオモミジなどと呼ばれることもあるんですよ。
“もみじ”といえばイロハモミジというほど、紅葉の代表種なんですよ♪
あまり陽を好まない陰樹で、そのため日のあまり当たらない低い山地に多く見られます。
イロハモミジが多く植えられた造園も多く、庭園や公園にもよく植えられていますよ。
イロハモミジの樹皮をよ~く見てみると(よく見なくても見えますが・・・)
淡い灰褐色を帯びており、表面は平滑に見えますが、うっすらと縦縞模様が入っているのが特徴なんですよ。
ちなみに、なぜこのもみじを“イロハモミジ”と呼ぶようになったかというと・・・
葉っぱに入った切れ込みを「い・ろ・は・に…」と数えて子供たちが遊んでいたことから、そう呼ばれるようになりました。
また、別名の“タカオカエデ”については、京都の高尾はカエデの名所であることにちなんで名づけられました。
京都でイロハモミジが紅葉盛りの頃、子どもたちが「いろはに・・・」と切れ込みの数を数えている様子が浮かびますね!
イロハモミジの花の特徴や開花時期は?
4~5月頃になると、イロハモミジの花が咲きます。
モミジの花を見たことがある方は、あまり多くないのではないでしょうか?
↓↓そんなイロハモミジの花はこちらです。↓↓
紅葉ほど目立ちませんが、可愛らしい花ですよね。
花は直径5~6㎜と小さく、暗赤色~暗紫色の5枚のがく片と淡い黄色の5枚の花弁を持った花が垂れ下がって咲きます。
本年枝の先の方へ10~20個ほどの花をドーム型に咲かせる(複散房花序)のが特徴なんですよ!
雌雄同株(しゆうどうしゅ)といって、雄花と雌花が一本の木に咲くタイプの植物なんですよ!
雄花のほかに雄しべと雌しべの両方を持ち合わせた“両性花(りょうせいか)も混在するんです。
雄花には8本ほど雄しべがありますが、雌しべと2翼になった子房は存在しません。
イロハモミジの実の特徴や時期は?
花の後には果実が実ります。
5月頃にはもうすでに果実が大きくなっていますが、熟すのは11月以降とだいぶ先です。
その果実は翼果(よくか)といわれる、果皮の端が伸びてできた膜状の翼があり、風に乗って飛散するんですよ♪
翼は長さ 1.5cm 程度で、熟すと風に飛ばされるようになっています。
翼果は2つ合わさっており、鈴虫の羽のような・・・ブーメランのような形をしていて、翼の根元に種をつけています。
風に乗ると、ブーメランのようにくるくる回りながら飛ぶ姿が可愛らしいですよ♪
イロハモミジの葉の特徴は?紅葉が凄い!?
モミジの葉は、小さくてよく赤ちゃんの手にたとえられることもありますよね。
葉はランダムについているようにも見えますが、実は対生(たいせい)といって、葉柄に対して互い違いについているんですよ♪
葉柄は2~4㎝ほどで、葉は長さ 3.5~6cm、幅 3~7cm で深く 5~9裂します。
これは、ことばで言うよりも見た方がわかりやすいですね(^^;
また、葉の縁が重鋸歯(じゅうきょし)と言われる粗いのこぎりの刃のようになっているのも特徴的ですね!
一般的に秋と言われる10~12月頃になると、黄褐色から紅色に紅葉して散ってしまいます。
紅葉が鮮やかになるのは、日当たりが関係しているんですよ!
昼間に光合成で作った糖分が、夜に冷え込むことで赤い色素に変化して紅葉するんです!!
そのため、昼と夜の寒暖差が激しい地域ほど色づきやすいので、そのような地域ではより美しい紅葉を見ることができますよ!
イロハモミジは、冬には落葉してしまいますが、四季を通して葉の色を楽しむことができます。
初夏の黄緑色から夏の緑色、秋の黄色、晩秋のオレンジ色、初冬の赤色、冬の赤茶色まで、いろいろな顔を見せてくれますね。
ただ、乾燥に弱いので、拾った落ち葉はだんだんと丸まってきてしまいます。
手元に思い出として残したい際は、本の間に挟んだり、早めに押し花にしたりすると良いでしょう♪
イロハモミジとヤマモミジの違いは?変種が多い?
イロハモミジの変種に“オオモミジ”という種類があります!
変種ということもあって、イロハモミジとオオモミジはよく似ていますが、ちょっとしたポイントをおさえることで、違いを見出すことができますよ!
ちょっと比較してみましょう♪
◆葉の様子
・イロハモミジ:葉の縁に粗めの大きなギザギザ(重鋸歯)がある
・オオモミジ:葉の縁に細かなギザギザ(短鋸歯)がある
◆実のつき方
・イロハモミジ:根を上に向けて実がつく
・オオモミジ:翼果の羽を下に向けてつく
◆枝先の様子(落葉後)
・イロハモミジ:枝先が紅くなる
・オオモミジ:枝先が黄緑色になる
◆分布域
・イロハモミジ:太平洋側の標高の低いところ
・オオモミジ:太平洋側の標高の高いところ
ちょっとしたポイントですが、異なる点が多くありましたね!
特に実のつき方は大分ちがうので、鑑別ポイントになりますね!
イロハモミジはどこに分布してる?
福島県以西の本州、四国、九州、朝鮮南部、中国東部の温帯から暖帯に分布しています。
また、東アジア(日本、朝鮮半島、中国、台湾)に自生しています。
日本では、本州以南の平地から標高 1000m 程度にかけての低山でたくさんみることができますよ♪
イロハモミジは先ほどもお伝えしたように、乾燥に弱いので渓流沿いや池の周りでよく見かけますよ♪
その他であれば、ケヤキなどと群落を作っていたり、庭園によく植えられていたりするので、見ることができますね!
乾燥している地域では、紅葉があっという間に終わってしまいますが、渓流沿いや池のまわりでは、紅葉を長く楽しむことができますよ!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
モミジと一括りで表現してしまうことが多いですが、いろいろな品種がありましたね!
今回は“イロハモミジ”についてお伝えしてきましたが、紅葉シーズンだけでなく、四季を通して楽しめることがわかりましたね。
その楽しみを逃さないためにも、イロハモミジの特徴を是非覚えていただきたいです!
・イロハモミジは、ムクロジ科カエデ属の落葉高木
・別名イロハカエデ(いろは楓)やタカオモミジ
・樹皮は淡い灰褐色で表面は平滑に見えるが、うっすらと縦縞模様が入っている
・名前の由来は、葉っぱに入った切れ込みを「い・ろ・は・に…」と数えて子供たちが遊んでいたことからきている
・花の開花時期は4~5月頃で、1本の木に雄花や両性花をつける
・5月頃から翼果をつけ、11月頃に熟してブーメランのように回転しながら散布
・葉の縁が重鋸歯(じゅうきょし)と言われる粗いのこぎりの刃のようになっていて、紅葉は10月~12月
・イロハモミジの変種に“オオモミジ”がある
・福島県以西の本州、四国、九州、朝鮮南部、中国東部の温帯から暖帯に分布
以上がイロハモミジの特徴ポイントです!
分布している地域に出かけた際は、これらのポイントを思い出して、是非イロハモミジを見つけてみてくださいね!
渓流沿いや池の近くの紅葉が長持ちするのは確かですが、危険な場所に生えていることもあるので、かならず安全なところから紅葉を楽しんでくださいね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。
小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。
そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw
樹木事典では私の樹木人生で得た知識や経験などを惜しみなく公開していきます!
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