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モチノキってどんな木?花や実、葉の特徴や時期は?種類も紹介します!

モチノキってどんな木?花や実、葉の特徴や時期は?種類も紹介します!

2018年10月23日
こんにちは!樹木博士です!

今回は「モチノキ」という樹木について解説していきます!

 

まずは、名前の由来について見ていきましょうー!



モチノキの特徴は?どんな木なの?

 

 

モチノキは、モチノキ科モチノキ属の常緑高木です。

 

 

つまり、1年中葉の緑をキープする高い木ということですね。

 

 

高い木というだけあって、樹高は通常6〜10mですが、まれに30mになることもあるんです!

 

 

漢字では『黐の木』と書き表し、学名は“Ilex integra”、別名“ホンモチ”と呼ばれます。

 

 

樹皮から鳥黐(トリモチ)を作ることができることから、『モチノキ』という名前となりました。

 

 

決して、“餅のなる木”という意味ではありませんよ!!

 

 

ちなみに、より良質なトリモチが取れるのはヤマグルマという植物です♪



モチノキの花の特徴や開花時期は?

 

 

4月頃になると、モチノキは花を咲かせます。

 

 

花弁はうすい黄色~黄緑色で、ごく短い枝に密集して咲くのが特徴です♪

 

 

黄緑色で先端がエンジ~紫がかった蕾の中にひっそりと咲く花は、とても可愛らしいですね。

 

 

モチノキの花は、雌雄異株(しゆういしゅ)といって、1つの株に雄花・雌花のどちらかしか付けないタイプの植物です。

 

 

1㎝もない花をよ~く見てみると・・・

 

 

 

花びらも咢片も4枚で、雄花には4本の雄しべがあり、雌花には緑色の大きな円柱型をした子房と退化したおしべがあるのがわかります。

 

 

パッと見ると、花にグリーンピースがついているかのようですね!!

 

 

ちなみに子房とは、雌しべの基部のふくらんだ部分で、やがて果実になりますよ!



モチノキの実の特徴や季節は?

 

モチノキの果実は、花が終わった10月~12月にかけて実ります♪

 

 

 

 

先ほどモチノキの花は雄花と雌花が別々の木に咲くとお話ししましたが、そのため果実は雌木(雌花をつける方の木)にしかならないんです。

 

 

つまり、果実をつける木とつけない木があるということですね。

 

 

果実は直径1㎝ほどの球形で、核果(かくか)と言われるタイプの果実なので、外の皮は薄く、中果皮は肉厚ですが、内果皮は厚く硬くなっています。

 

 

モモや梅のミニチュアバージョンを想像するとわかりやすいですよ♪

 

 

果実の先端には、4つに分かれためしべの跡が褐色に残っていて、中には4つ種が入っています。

 

 

果実は緑→赤→黒と熟し、鳥の良きエサとなります。

 

 

果実といえば、受粉して種子をつくるイメージがありますが、モチノキは受粉しなくとも果実まで成熟することができるんです!

 

 

なんと未授精の種子は全体の3割にも及ぶことが調査でわかっているんですよ!

 

 

そんな最強とも思われるモチノキにも天敵がいて、その敵とは<モチノキタネオナガコバチ>という虫なんです。

 

 

このコバチ、夏に発育中の種の中に産卵し、成虫になって冬を乗り切るんですが・・・

 

 

コバチの幼虫は、実の色を操作するとんでもない能力をもっているため、実を赤くせずに緑のままにすることができるんです!!

 

 

まるで魔法みたい!!と思ってしまいますね。

 

 

こうすることで実を目立たせず、鳥に食べられずに成虫になることができるんですね。

 

 

実を鳥に食べさせ繁殖するモチノキにとって、コバチはまさに天敵です。



モチノキの葉の特徴は?

 

 

モチノキの葉は互生(ごせい)といって、葉柄に対して葉が互い違いについています。

 

 

 

葉を観察してみると・・・

 

 

葉は楕円形での革質で、先端はやや尖っていますが、葉の縁は全縁(ぜんえん)といって、つるつると鋸歯がないのが特徴です。

 

 

よく、葉に産毛のような毛が生えているものもありますが、モチノキの葉には両面とも毛がありません。

 

 

モチノキの葉は、クチクラ層と呼ばれるワックス層に覆われているため、煙害や塩害に強いんですよ!

 

 

そのため、自動車の排気ガスや潮風にも負けないため、都市住宅や海辺でも育つことができます♪

 

 

ですが、寒気の強い内陸では育ちにくいため、暖かい地方の海辺によく自生します。

 

 

刈り込みにも強いため、公園・庭などにもよく植栽されていますよ♪



モチノキの種類を紹介!

 

 

モチノキにも様々な種類があるんですよ♪

 

 

その種類について、いくつか紹介しますね!

 

 

クロガネモチ

 

 

モチノキ科モチノキ属の常緑高木です。

 

 

この種類は、最もモチノキと似ている種類なので、見分けるのが難しいです。

 

 

でも、よ~く見てみると、ちょっとした違いがあるんです。

 

 

通常のモチノキと違って、葉の付け根や葉軸が紫がかっているんです♪

 

 

モチノキは黄緑色でしたね!

 

 

しかも、葉の色はクロガネモチの方がやや明るいという特徴もあります♪

 

 

オウゴンモチノキ(黄金葉モチノキ)

 

 

モチノキ科モチノキ属の常緑高木です。

 

 

“黄金”というだけあって、春の萌芽の色が黄色いのが特徴です♪

 

 

夏は明るい緑色をキープし、冬には黄色い葉が黄色がひときわ引き立ちます。

 

 

モチノキよりも成長がやや遅めです。

 

 

タラヨウ

 

モチノキ科モチノキ属の常緑高木で、葉の縁が鋸のように細かいギザギザとなっているのが特徴です♪

 

 

葉の裏面を傷つけると字が書けることから、郵便局の木として定められているんですよ!

 

 

 

キミノクロガネモチ

 

 

通常のモチノキやクロガネモチはオレンジ~赤い実をつけますが・・・

 

 

キミノクロガネモチは黄色い実をつけるのが特徴です♪

 

 

 

◆ヒイラギモチ

 

 

モチノキ科の常緑高木で、ヒイラギによく似た葉を持つので、簡単に見分けることができますよ♪

 

 

他にも“○○モチ”という名前の植物は多数ありますが・・・

 

 

カナメモチ ⇒ カナメモチはモチノキに似ていますが、バラ科の常緑小高木なので根本的に異なります。

 

 

ネズミモチ ⇒ モクセイ科イボタノキ属の樹木で、果実がネズミの糞に、葉がモチノキに似ていることからこのように呼ばれています。

 

 

トウネズミモチ ⇒ モクセイ科イボタノキ属の常緑高木で、ネズミモチとよく似ています。



モチノキの分布はどこに生えているの?

 

 

モチノキは、本州から四国、九州、南西諸島、台湾、中国中南部に分布しています。

 

 

煙害や塩害には強いものの、寒さには弱いので、特に温暖な沿岸域に生育します。

 

 

モチノキは、モッコク・モクセイとともに、<庭木の三大名木>と呼ばれるほど、日本庭園には欠かせない植木なんです!!

 

 

日本庭園=モチノキという頭でいても良いほどですよ♪



まとめ

 

 

今回はモチノキについて解説してきました♪

 

 

艶やかな葉や可愛らしい花、鮮やかな実が特徴的な植物でしたね!

 

 

そんな植物からトリモチが作られるなんて意外ですよね。

 

 

では、最後にモチノキの特徴についてまとめて行きたいと思います♪

 

 

 

・モチノキ科モチノキ属の常緑高木で、通常6〜10mだが稀に30mにもなる!

 

 

・樹皮から鳥黐(トリモチ)を作ることができることから、『モチノキ』という名前になった

 

 

・4月頃にはうすい黄色~黄緑色の花が枝に密集して咲く

 

 

・果実は花が終わった10月~12月頃に実り、果実をつける木とつけない木がある

 

 

・モチノキタネオナガコバチという虫は、モチノキの繁殖を妨げる天敵

 

 

・葉は表面も縁もつるつるしていて、排気ガスや潮風にも強い

 

 

・本州から四国、九州、南西諸島、台湾、中国中南部に分布している

 

 

・庭木の三大名木と呼ばれる

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

 

モチノキについて理解が深まれば幸いです。

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!

 

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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。 小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。 そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw 樹木事典では私の樹木人生で得た知識や経験などを惜しみなく公開していきます!

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