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蝋梅ってどんな木?花言葉や香りは?花や実、葉の特徴や種類を紹介!

蝋梅ってどんな木?花言葉や香りは?花や実、葉の特徴や種類を紹介!

2018年10月24日
こんにちは!樹木博士です!

今回は「蝋梅(ロウバイ)」という樹木について解説していきます!

 

普通の花って上向きに咲きますよね?

 

でも、ロウバイは違うんです。

 

上向きじゃなくて….

 

答えはこの記事でご確認ください!



蝋梅の特徴は?どんな木なの?

 

蝋梅は、クスノキ目ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木(らくようていぼく・冬になると葉が落ちる高さ約3m未満の木)です。(一般に低木とされますが、成長が早く、放置すれば3~4m近くに育ちます)

↓↓↓↓

 

名前に「梅」がついているので、バラ科の「梅」の仲間かと思われがちですが、全く別の樹木なんですね。

 

ロウバイの漢字は、蝋梅のほか、「蠟梅」、「臘梅」とも書きます。

 

別名は、唐梅(からうめ)で、中国原産であることからそう呼ばれています。

 

蝋梅の名前の由来は、中国名の「蝋梅(らーめい)」を日本語読みにした説、色は蜜蝋に似ていて咲く時期と香りが梅に似ているからという説、臘月(ろうげつ・旧暦の12月、現在の1月頃)に花が咲くからなどの説があります。

 

どんな花なんでしょう?見てみたくなりましたよね?、でもその前に、蝋梅の花言葉を知っておきませんか?



蝋梅の花言葉を紹介!

 

蝋梅の花言葉は、「慈愛」「優しい心」「先見」「先導」「ゆかしさ」です。

 

「慈愛」「優しい心」は、花の少ない冬の時期に心に優しく寄り添ってくれるような花を咲かせ、またその香りがよいことからついたという説があります。

 

「先見」「先導」は、春に咲く花より一足先に咲くことから、また、「ゆかしさ」は、花の少ない冬の時期に、ひっそりと咲いていることに由来しているのだそうです。

 

ますます、花が見たくなってきました~!、お待たせしました、次の章で詳しく解説していきます!



蝋梅の花の特徴や開花時期は?

 

蝋梅は、12月~2月に、よい香りのする黄色い花を咲かせます。(早生種が12月頃、晩生種が2月頃)

↓↓↓↓

 

寒々とした中、ひっそりと咲いていますね。(花の少ない時期に咲くため、珍重されています)

 

気がつきましたか?葉がまだ出ていないんです、新葉が出てくる前に花だけが咲きます。

 

枝に対して、下向き、または横向きに咲き、花の中心部は暗い赤紫色で周囲は黄色です。

↓↓↓↓

 

蝋梅は花弁(はなびら)と萼(がく)の区別がはっきりしていません、そういう場合、合わせて花被片(かひへん)と呼びます。

 

その花被片には蝋を塗ったような光沢と透明感があります。(16枚以上あることも珍しくなく、数は決まっていません)

 

八重咲きの花でもありません、(八重咲きの花は、花弁の内側の雄しべや雌しべがあるはずの場所に、さらに多くの花弁がある突然変異種です)蝋梅には、雄しべ、雌しべがあります。

 

雪中四友(せっちゅうしゆう)と呼ばれる雪の中で咲く4つの花のひとつでもあります。(雪中四花、雪中の四花とも呼ばれます)

 

その4つとは、「蝋梅(ろうばい)」のほか、「玉梅(梅)」「茶梅(山茶花(さざんか))」「水仙」で、画題とされるものだそうです。

 

これは、中国から日本に伝わったもののようで、中国では、「蝋梅」「黄梅」「椿」「水仙」の4つだったりすることも多いとのこと。

↓↓↓↓ (蝋梅山禽図 徽宗(宋時代の皇帝)画)

 

日本に蝋梅が渡来したのは、江戸時代の初期、後水尾天皇(1611~1629年)の時に朝鮮半島からといわれ、以来、香りがよく、ほかの花木よりも早く花をつけることから、生け花や茶花(ちゃばな・茶室の床(とこ)に生ける季節の花、蝋梅は12月と1月)、庭木として利用されてきました。

↓↓↓↓ (茶花)

 

また、中国の皮膚病薬軟膏(日本でも製造販売されています)に、花やつぼみから抽出される蝋梅油(ろうばいゆ)が、香料として使用されているのですが、蝋梅油自体に殺菌・抗炎症作用や皮膚の再生作用などの薬効があると言われています。

 

「蝋梅花(ろうばいか)」という生薬があり、これは、蕾を乾燥させたものです。

 

蝋梅花は、中薬大辞典(中国の伝統医学で用いる生薬をまとめた「中葯大辞典」の日本語版)にも記載されています。

 

涼血(熱で出血しやすい状態を改善する)、清熱解毒(炎症を解消していく)作用があるとされ、民間薬でも、咳、解熱に、蝋梅花を煎じたものを服用するとのことです。(中国や、東南アジアでは、現在でも使用されているそうです)

↓↓↓↓ 

 

また、蝋梅花をゴマ油に漬けたものは火傷に用いることもあるそうです。

 

成分は、精油に「ボルネオール(神経痛、風邪、熱、インフルエンザ、感染症、気管支炎、咳、循環不全、リューマチ、捻挫、切り傷、内出血、虫除けなどに効果がある)」、「シネオール(去痰作用、抗菌作用、抗ウイルス作用、抗炎症作用、免疫調整作用がある)」、「リナロール(抗菌、抗真菌、抗ウイルス作用などがある)」、「カンファー(頭痛、筋肉痛、肩こり、鼻づまり、風邪、インフルエンザ、気管支炎、咳などに効果がある)」などが含まれています。

 

ここで、注意すること!蝋梅の一部にはアルカロイドのカリカンチンという有毒物質も含まれています!くれぐれも、自作なさらないこと、服用する場合は、漢方医の指導のもとにして下さい!

 

その香り成分を含んでいる蝋梅は精油に向いていて、アロマテラピーとしては精神安定、鎮静作用、空気清浄の効果があるとのことなのですが、肝心の、蝋梅の精油が市販されているのを見たことがありません。

 

精油の本場は、フランスでは医薬品扱いになっているそうですし、ヨーロッパなのでしょうから、中国原産の蝋梅の精油は作られていないのかも知れないですね。(ん?ヨーロッパにも蝋梅は渡来しているそうです、1795年にイギリスに入ったといわれているようです、それで英名があるのでしょうか?ウインタースウィートといいますが、日本で市販されているウインタースウィートという精油は、冬に合いそうな精油を数種選んだもので、蝋梅の精油ではありません、冬場に甘い香りでほんわかするためのものです)

 

現在は、イタリアなどでも蝋梅が自生していますが、イタリア名はcalicanto (カリカント)だそうです。

 

蝋梅の香りの香水は市販されています。(国内のメーカーで作られたもの、海外から輸入されたもの(イタリアの有名2社から発売されているものがあり、名称には「カリカントゥス(本来クロバナロウバイの学名)」がつく)がありますが、どちらも、蝋梅の芳香を再現したもの、際立たせたもので、成分表記はエタノール、香料となっており、通常の香水と同様にトップノートからラストノートまで多数の花などの香りが、合成香料も含み調合されたものです)

↓↓↓↓ (香水イメージ)

 

その蝋梅の香りは、4大香木のひとつなのだとか。

 

「春の沈丁花(じんちょうげ)」「夏の梔子(くちなし)」「秋の金木犀(きんもくせい)」そして「冬の蝋梅」なのだそうです。

 

それほどよい香りだというのに、精油がないと悲しいんですけど・・・w。

 

そういえば、「春の沈丁花」の精油もありませんよね?こちらは毒性が非常に強いことが理由なのだそうです。

 

探しているうちに、1製品だけ天然蝋梅精油を使った、香水か精油そのものかわかりませんが、発見しました!蝋梅園のオリジナル製品で、製法も企業秘密、その蝋梅園でしか販売していないのだそう。(私は、買いに行こうかという衝動にかられましたw。)

 

近頃、和精油という国内で作られた精油が増えていますので、蝋梅もそのうち出るのではないかと期待しています!(でも、よく考えたらイランイランにとても似ている香りとのことで、成分も蝋梅だけが持つものは無さそう、アロマテラピーの目的は他の精油で代用できますよね?原価が相当高くなるでしょうし、生産はされないかな?)

↓↓↓↓ (精油イメージ)

 

ところで、花の後には実ですよね?蝋梅はどんな実をつけるんでしょう?次の章で詳しく解説していきます!



蝋梅の実の特徴や時期、季節は?

 

まず、最初に、蝋梅の実は有毒です!食べられません!(実の中の種子に、強い毒性のアルカロイドであるカリカンチンを含んでいます)

 

花を鑑賞したり香りを楽しむ分にはなんの問題もありません、種子を口に入れないよう、それだけ、ご注意ください。

 

蝋梅の実は、こんな外見をしています。

↓↓↓↓ (若実は緑色)

 

やがて黄色味を帯び、一見、美味しそうに見えてしまいますが、香りも無く、果肉も無いんです。

↓↓↓↓ 

↓↓↓↓ (割ってみると)

↓↓↓↓ (割らないと… )

 

秋に熟すと乾燥してしまう実なんです。

 

この焦げ茶色の実の中には、種子が5個~20個入っていて、ミノムシがぶら下がっているように見え、次の花が咲くまでそのままのこともあります、寒気にさらしておいた方が発芽率がよいのだそうです。(蝋梅はそれを知っていて、できるだけ長く実をつけたまま落とさずにいるんでしょうか? だとしたら、すごい!w)

↓↓↓↓

 

蝋梅は、一見、果実がついていて、中に種子がある、と思いますよね?

 

でも、果実に見えるのは、偽果(ぎか)といって、花托(かたく・雌しべや雄しべなどがついている部分)が花期後に肥大したものなんです。

↓↓↓↓ (青色の部分が花托)

 

では、果実はどれなの?、というと、種子に見えるものが、痩果(そうか)と呼ばれるタイプの果実なんです。(果皮にくるまれている種子のこと)

↓↓↓↓ (これが蝋梅の果実)

 

やがて地面に落ちた後の偽果は、ほとんど筋だけになっています。

↓↓↓↓

 

中は?

↓↓↓↓

 

果実が入ってました!

 

さて、花と実を見てきましたが、葉をまだ見ていませんでしたね?(忘れてたわけじゃありませんよ~w)



蝋梅の葉の特徴は?

 

蝋梅の葉は、長さ約5cm~29cm、幅約2cm~12cmの長楕円形で、先は尖っており、基の方はくさび型をしています。

↓↓↓↓ (新葉)

 

葉序(ようじょ・葉が茎につくときの配列)は対生(たいせい・1つの節に2枚の葉をつける)で、先が次第に細くなります。

↓↓↓↓

 

全縁(ぜんえん・葉の縁が滑らかで、ぎざぎざがない)で、質感は、新葉の頃はやや薄い紙のようですが、成長した葉は表面にざらつきがあり、大きな葉なら研磨用に使うことができるほどです。(葉の大きさは環境などによって様々)

↓↓↓↓

 

葉の裏面は、ほとんど無毛で、葉脈が強く出ており、二次脈は4~6対あります。(葉柄(ようへい・葉を支える柄の部分、水分と養分の通路)に繋がる葉脈を一次脈と呼び、分岐しているものを二次脈、三次脈と呼びます)

↓↓↓↓

 

晩秋には黄色に黄葉し、綺麗な眺めとなります。

↓↓↓↓



蝋梅の種類は?

 

和蝋梅(ワロウバイ):蝋梅(ロウバイ)の基本種で花の中心が暗い赤紫色で花弁は細め、「蝋梅」というのは、この種類のことです。(中国原産ですが、昔からあるため、ワロウバイとも呼ばれるようになったとのこと)

↓↓↓↓

 

素心蝋梅(ソシンロウバイ):基本種よりも花が大きく、内側の花被片も黄色の品種で、名前は中国語の「素心」=「全部同じ色」に由来するとのことです。(「素心」という中国語を直訳すると「日頃から心にいだいている考え」になりますが、「素の心は、ただひとつのことを思っている」みたいな感じでしょうか?)

↓↓↓↓

 

満月蝋梅(マンゲツロウバイ):早咲きで花色が濃く、花が大きめで花弁が丸い品種です。

素心蝋梅から選抜された園芸品種で、花の内側に薄紫色の花被片が丸く入るので、それを満月に見立てたのが名前の由来だそうです。

↓↓↓↓

 

唐蝋梅(トウロウバイ):蝋梅の園芸品種で、内側の花被片が暗い赤紫色、花は大きいのですが、香りは弱い品種です。

↓↓↓↓

 

そしてこれらの中間種も多数あります。(蝋梅は種を蒔いて増やすのが容易なので、別の品種との雑種が出来やすいため)

 

なので、たまたま見かけた蝋梅の花を見て、品種を特定するのは難しいのだそうです。

 

よく売られている苗は、素心蝋梅やその園芸品種が多く、和風の庭、洋風の庭、どちらにも合います。

 

樹形は乱れがちで整えにくいので、花の直後に強く剪定するか、鉢植えで管理するのがよいそうです。

 

同時期に開花する花や、冬場も色鮮やかなグリーンを選んで一緒に植えると、冬の庭も華やかになりますよ!

↓↓↓↓

 

ところで、蝋梅は、江戸時代に日本に来てから、どの辺りで分布しているんでしょう?



蝋梅の分布は?どこに生えているの?

 

中国原産で、日本に渡来したのは江戸時代の初期といわれています。

 

北海道を除く日本各地に分布しています。

 

各地に観光用の蝋梅園があり、公園樹として植えられていることも多いですし、団地、マンションなどの敷地内花壇スペースにも植えられています。



まとめ

 

この記事では蝋梅について解説していきました!

 

最初は特徴や花言葉などについて!

 

・成長が早く、低木とされているが、放置しておくと3m~4mの高さになる

・花言葉は、「慈愛」「優しい心」「先見」「先導」「ゆかしさ」

・花期は12月~2月頃で、葉が出る前に花だけが咲く

・花は黄色で香りがよい

・花や蕾には薬効があり、中国や東南アジアでは生薬として使われている

 

でしたね!

 

それから、実や葉の特徴について解説していきました!

 

・種子は有毒である

・葉は、表面がざらざらしていて、黄色に黄葉する

 

でした!

 

最後に品種や分布について!

 

・蝋梅には品種が多く、雑種も出来やすい

・中国が原産で、日本には江戸時代初期の頃渡来した

・北海道を除く日本各地でみられる

 

でしたね!

 

花の少ない冬に、黄色の花を咲かせて人々の目を楽しませてくれるし、香りもとてもよいなんて、いいところばかりの樹木じゃないですか?!あ、そうだ、種には毒性があったんでした、でも、動物に食べられちゃったら増えるのがたいへんだからかな?なんて、ついつい蝋梅をひいき目に見てしまいましたw。

 

観てもいいし、匂いをかいでもいいし、気に入っちゃったら庭に植えてもいい!そして種は蒔いてもいいけど、食べないこと!これが蝋梅の楽しみ方?ですよね!(初心者向け?w)

 

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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。 小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。 そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw 樹木事典では私の樹木人生で得た知識や経験などを惜しみなく公開していきます!

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