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カクレミノの剪定方法や花言葉は?花や実、葉の特徴や時期も解説!

カクレミノの剪定方法や花言葉は?花や実、葉の特徴や時期も解説!

2018年10月25日

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こんにちは!樹木博士です!

今回は「カクレミノ」という樹木について解説していきます!

 

カクレミノは、葉の形があるものに似ていたからこの名前になったのですが、そのあるものが何か分かりますか?

 

あるものとは、あの伝説の生き物のことですよ。

 

答えはこの記事でご確認くださいー!



カクレミノの特徴は?どんな木なの?

 

カクレミノはウコギ科カクレミノ属の常緑亜高木(じょうりょくあこうぼく)です。

 

「常緑」は、一年中緑の葉をつけていることで、「亜高木」は高さ約5m以上なんですが、林の中で一番高い種類の木よりも樹高が低い木のことです。

↓↓↓↓

 

漢字で書くと「隠蓑」。

 

別名は、カラミツデ、テングノウチワ、ミツデ、ミツナガシワ(御綱柏)、ミソブタ、ミゾブタカラミツデ、ミツノカシワ(三角柏)、ミヅノカシワ、ミツノガシワ等、多数あります。

 

樹液にウルシオール(漆の主成分で皮膚にかぶれを起こさせる)が含まれているため、アレルギーのある方、肌の弱い方はカクレミノを触るとかぶれてしまうことがあります。

 

症状は、早ければ10分、一般的には1日から2日で触れた場所に発疹ができ、かゆみが出てきます、時間とともに水ぶくれとなりますが、その後は少しずつ水ぶくれが破れ遅くとも1ヶ月くらいで治ります。(ひどいと痕が残ることもあるので、心配な方は皮膚科を受診するようにしましょう)

 

予防する方法は、ウルシオールを含んでいる植物を触る場合、ワセリンを肌に塗っておくことです。(油膜が出来るため、保護できます)

 

服装も重要で、長袖長ズボン、長靴、ゴム製長手袋で、直接肌に触れないようにします。(布製品には、浸み込みますので要注意です)

 

ヤツデやアオキとともに日陰に強い植木の代表とされています

 

成長が早く、1年に25cmくらい伸び、高さ7m以上に育ちます。



カクレミノの剪定方法や剪定時期!

 

カクレミノは、庭木として人気のある樹木です。

 

理由は、すらりとした樹形に成長し、枝があまり横に張らないため、狭い場所でもよいこと、和風の庭、洋風の庭どちらにも馴染むこと。

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生垣にも使用されます、葉が密に茂らないのでしっかり塀のようにしたい場合には向きませんが、レースのカーテン越しに外が見える程度の生垣、目隠しが欲しい場合はぴったりの素材となります。

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また、和風庭園、特に茶庭(茶事を行うために灯篭、飛石などを設けた茶室への道すがらの庭)や店舗の軒先などに多用されています。

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日陰を好むので、家の北側などに使えます。

 

成長と共に下葉が落ちるので、下葉がない樹形になりますが、下葉を増やしたい場合は、2~3年に1度、強く刈り込み樹形を保ちます。

 

剪定の時期は6月中旬~7月が最も適しています。(4月頃、また、9月~12月頃でもよいといわれています)

 

切る位置は好きなところでかまいません、切ったすぐ下から葉が出て来ます。

 

カクレミノは枝を多く出す樹木ですが、上に伸びていきますので、基本は手入れをしなくてもよいようです、若木のうちはよく葉が茂るので、適度に枝を透かせておくくらいに剪定するとよりすっきりした見た目となりますが、自然の樹形を楽しめる庭木です。

 

剪定の方法は、上に伸びる木なので高さを制限する場合、2~3節残すのがポイントです、切り詰めたところから、どんどん新芽が出ますので、分枝させていくことが出来、キレイな樹形が作れます。



カクレミノの花言葉を紹介!

 

カクレミノの花言葉は、2つあります。

 

ひとつは、「ずる賢い」、由来は伝承民話の「かくれみの」からといわれています。(天狗をだまして隠れ蓑を手に入れ、色々といたずらをしたストーリーからイメージされたもの)

 

もうひとつは、「耐え忍ぶ」、これは日陰を好み、乾燥に強いので、他の樹木が育ちにくい場所でも育つことが由来とされています。(耐え忍んでいるわけではなく、そんな場所が好きだからだと思うんですけどねw)



カクレミノの花の特徴や開花時期は?

 

カクレミノの花期は6月~8月頃です。(温暖な地では11月頃まで開花しています)

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両性花と雄花がひとつの株に咲きます。

 

花の色は淡い緑色で、枝先に約4cm~7cmの球形の花序(かじょ・茎への花の付き方、花の集団のこと)を1個~数個出し、小さな花を15個〜40個つけます。

 

カクレミノの花序は散形花序(さんけいかじょ・ほぼ同じ長さの花柄(かへい・花を支える小さな茎)をもつ多数の花が放射状についている花序)です。

↓↓↓↓

 

両性花だけつく花序と、雄花と両性花が混じる花序があります。

↓↓↓↓(両性花だけ)

 

カクレミノの花は、花弁(かべん・はなびら)が通常5枚(6枚のこともあります)、雄しべは5個、子房下位(しぼうかい・子房が花弁と雄しべのついている場所より下にあるもの)で、両性花の下部には、大きな子房が目立ちます。(雄花との見分けがつきやすいですね)

 

花柱(かちゅう・ めしべの先端と子房とをつなぐ部分)は4つ〜5つに分かれます。

↓↓↓↓

 

雄花と両性化がつく花序は、両性花だけの花序がすでに若い実となり始めた頃に開花します。

↓↓↓↓

↓↓↓↓

(雄花と両性花混在)



カクレミノの実の特徴や時期は?

 

カクレミノの実は長さ約1cmの広楕円形で、若い実は緑色、先端に雌しべの花柱が残り、晩秋~冬に黒紫色に熟します。

↓↓↓↓

 

果実は液果(えきか・果皮が多肉化して、成熟後も水分が多く軟らかい果実)で、中には約8mmの比較的大きな種子が5個くらい入っています。

↓↓↓↓(果実の断面)

↓↓↓↓(種子)

 

大きな種子は、暗い林内での生存に有利なのだそうです。

 

なぜかというと、一般に種子のサイズが大きなものほど発芽率が高く、深い土中に埋まった場合でも早く発芽してその後の成長に有利な体制を整えることができ、幼木のサイズも大きい、ということがあります。

↓↓↓↓(カクレミノの幼木)

 

また、土壌動物によって分解される前の、落ち葉などが積もっている場所でも発芽できること、成長力や競争力、日陰での生存率が高いこと、乾燥にも強い例が知られているとのことです。(種子が大きいといいことばっかりのような気がしてきましたw)

 

この画像は、積もる落ち葉の中から生えてきた幼木です。



カクレミノの葉の特徴は?名前の由来も紹介!

 

カクレミノの葉の形は、伝説上の天狗の「隠れ蓑」(着ると姿がほかの者には見えない)に似ています。

↓↓↓↓(昔の雨具だった蓑 棕櫚製)

 

これが、カクレミノの名前の由来とされ、災厄から身を隠すという意味合いもあるので、縁起かつぎのために育てている人も多いとのこと。

 

隠れ蓑は、吉祥文様(福を呼び込む縁起のよい文様)のひとつです。 

 

吉祥文様「宝尽くし文」は、中国の宋の時代からあったものとされ、室町時代に日本に伝わってから「隠れ蓑」「打出の小槌」など日本独自の縁起の良い文様が取り込まれて定着しています。

↓↓↓↓(吉祥文様 宝尽くし)

 

カクレミノの方も縁起の良い木とされますし、風水では葉が大きいので厄を防ぐのに効果的といわれるそうです。

 

葉の特徴は、濃い緑色で光沢があり、卵形の単葉(たんよう・一枚の葉片から成る葉)です。

↓↓↓↓

 

枝上での葉のつき方は互生(ごせい・ひとつの節に一枚の葉が互い違いにつくこと)です。

↓↓↓↓

 

カクレミノの葉は、幼木のうちは葉の先が3つ、または5つに裂けていますが、生長とともに全縁(ぜんえん・葉の縁が切れ込みを持たないこと)と、2~3つに浅く裂ける葉が1株の中に混在するようになり、成木になると卵形の葉になります。(日陰では下の葉にも光が当たりやすいように切れ込みの深い葉をつけて、十分成長すると面積の広い葉をつけるほうが有利になるためと言われています)

↓↓↓↓

 

卵形の葉をつけるまでに成長した木が、やっと花や実をつけるようになります。

 

成木でも、剪定後に伸びてきた新しい枝には、幼木の葉よりも大きめですが、深い切れ込みの入った葉をつけます。

 

葉の先が3つ、5つに裂けたものは、神に供物をするときや「豊明の節会(とよのあかりのせちえ・大化改新(645年)後まもなくの頃からあった宮中の重要な年中行事)」のときに、酒や飯を盛り入れる器として使われたそうです。

↓↓↓↓(豊明節会大歌舞妓之図)

 

また、葉の形には変化が多くみられます。

↓↓↓↓

 

古くなった葉は、黄色くなって落ち、秋には綺麗に紅葉するものもあります。

↓↓↓↓

 

カクレミノはどこに分布しているの?

 

カクレミノは日本の固有種で、本州南西部、四国、九州、沖縄に分布しています。

 

カクレミノ属はアジア東部などに30種が分布していますが、日本ではカクレミノ1種のみです。

 

温暖な地域の二次林(にじりん・原生林が伐採や災害によって破壊された後に再生した森林)や、湿り気のある照葉樹林(しょうようじゅりん・常緑広葉樹が最も多い林)内に生え、沿岸地に多くみられます。

 

やや暗い林内に生育することが多いのですが、尾根筋などの明るい場所に生育することもあります。(強い日の当たるところでは、葉焼けや幹焼けを起こしますし、新芽は強い日射しに弱いのですが、尾根筋など標高の高いところでは生育に適した程度の日射しの場所もあると考えられます)



まとめ

 

この記事では、カクレミノについて解説していきました!

 

最初は特徴などについて

 

・カクレミノはウコギ科カクレミノ属の常緑亜高木で、漢字では「隠蓑」と書く

・樹液に漆と同じ成分が含まれているので、触るとかぶれてしまうことがある

・日陰に強い植木の代表とされている

 

でしたね!

 

次に剪定について解説していきました!

 

・剪定の時期は6月中旬~7月が最も適している

・枝は横に広がらないので基本は手入れをしなくても自然の樹形を楽しめる

・上に伸びる木なので高さを制限するために剪定する場合は、2~3節残すと、切り詰めたところから新芽が出て分枝させることが出来るので、キレイな樹形が作れる

 

でした!

 

また、花言葉と花や実の特徴について

 

・カクレミノの花言葉は「ずる賢い」「耐え忍ぶ」

・6月~8月頃に淡い緑色の小さい花を咲かせる

・両性花と雄花が同じ株につく

・実は晩秋~冬に黒紫色に熟す

・中には大きめの種子が5個くらい入っている

 

でしたね!

 

そして、葉の特徴や分布についても解説していきました!

 

・葉の形が、伝説上の天狗の「隠れ蓑」に似ていて、名前の由来にもなった

・「隠れ蓑」は、吉祥文様の宝尽くし文のひとつで、カクレミノは縁起の良い木とされている

・葉の特徴は、濃い緑色で光沢があり、幼木の頃は3つ、5つに深い切れ込みが入るが、成長するにつれ卵形になる

・古くなった葉は、黄色くなって落ち、秋には綺麗に紅葉するものもある

・日本の固有種で、分布は本州南西部、四国、九州、沖縄に分布している

・温暖な地域の沿岸部、やや暗い林内に多くみられる

 

でした!

 

「隠れ蓑」って、縁起の良いものだったんですね~、「宝尽くし文」というのも知らなかったんですが、入ってます、天狗の隠れ蓑も、一寸法師でしたっけ?に登場する打ち出の小槌も。

 

そういうものって、実在はしないけれど、「あったらいいな~」と誰もが思うものなんじゃないでしょうか?

 

どの「宝」も絵に描かれたものはすっごい装飾がされていて、色も綺麗、おめでたい席に着ていく和服に絵柄が入っていたりするそうなので、機会があったら「隠れ蓑」探しをしてみようかと思います。

 

とりあえず画像検索していたら、茶会の着物に合わせる西陣織の帯に宝尽くし文が織り込まれたものがありました、茶庭にカクレミノがあるって知っていて、「隠れ蓑」の帯で行ったら、究極のお洒落ですよね?、誰も気づかないところがいいので、言ったらだめですよ。

 

って、私は茶道について全く知らないので、どこか間違っていたらスミマセンw。



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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。 小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。 そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw 樹木事典では私の樹木人生で得た知識や経験などを惜しみなく公開していきます!

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