クサギってどんな木?花や実の時期は?食用で食べることができる!?
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こんにちは!樹木博士です!
今回は、あることをしてしまうと、葉からとても臭いニオイを発生させる不思議な樹木「クサギ」について解説していこうと思います!
クサギは、その名の通り「臭い」ということで有名なのですが、それは葉の話…
花からどういう匂いがするか知ってますか?
実は、クサギの花の匂いはとっても〇〇なんですよ!
あなたに伝えたいこと
クサギの特徴とは?
クサギとは、高さが3mほどまでしか成長しないシソ科クサギ属の低木性の樹木です。
日本では北海道から沖縄まで広く分布していて、夏から秋にかけて白い花を咲かせます。
特別な病害虫がいなくて、丈夫で成長も早い植物です。
「砂防指定地(さぼうしていち)」と呼ばれる、土砂の流出などの被害が予想される不安定な土地でも、クサギはその育ちやすい性質から緑化のため植えられることもあります。
クサギの葉の特徴や名前の由来について
ところでどうしてクサギという名前がついたのでしょうか?
その答えは、じつは葉っぱにあるんですね。
クサギの葉は、触れると青臭い独特なニオイを発するんです!
「松江の花図鑑」より引用
臭いからクサギ(臭木)とつけられたんですね。
ビタミン錠剤のような薬品臭がするんですよ。ひどく不快な匂いというわけでもなさそうですね。
葉の大きさは、長さ8cm~15cm、幅5〜10cmほどで広卵形。
夏のシーズンは小さな白い花が咲いており、公園に散歩に出かけたり小高い山にハイキングに行くと見かけることが多いですね!
もし興味のある方は一度触れてみてはいかがでしょうか。(自己責任でお願いします……。)
クサギの花の特徴は?開花時期はいつ?
もしかすると葉っぱの説明をよんでクサギにあまりよくない印象を持たれた方もいるかもしれません。ですがこの植物、存外おしゃれな面もあります。
クサギの花、じつはほんのりと甘くいい匂いがします。
「庭木図鑑 植木ペディア」より引用
意外ですよね?
ユリやジャスミンのような香りであるといわれています!
よく葉に注目が集まる植物ですがお花のほうも機会があれば匂いを嗅いでみてください。
クサギは7月から8月ごろ白い花弁(はなびら)を開き、薄い赤紫色の萼(がく)をつけます。
萼(がく)とは一般的に花弁の付け根にある部分のことで、花弁全体を支える役割を持ちます。
緑の大きい葉が覆い茂る上にぽつぽつと咲くさまはとてもかわいらしいですね。
ですがクサギは開花以外のシーズンでも鮮やかな色を見せてくれるんですよ。
クサギの実の特徴は?時期はいつ?
葉が薄く黄色に色づき始める頃、色味を増した赤紫の萼が開き中から藍色の実が顔をのぞかせます。
毒々しい!とてもよく目立ちますね!
どうしてこんなに派手になってしまったのでしょうか。
それは鳥に見つけてもらうため、と言われています。
鳥に食べてもらうことで広範囲に種子をまくことができるんですね。
また珍しいその藍色の実は染料にも使われていたそうです。
おしとやかなお花の雰囲気から一転して派手なコントラストを結ぶクサギはなかなかに見ていて楽しいですね。
ヨーロッパでは観賞用に栽培している国もあるようです!
どうでしょう。クサギに対するイメージも良くなってきたのではないですか?
クサギはどこに生えているの?
クサギは全国に分布していて、日当たりのいい山地や路傍で見かけたりします。
また、日本だけでなく前述したヨーロッパや台湾、中国にも咲いていることがあります。
丈夫な植物なので、様々な土でも育ってくれます。
なので、伐採された跡地や藪などの状態のところにいち早く住み着く樹木という、先駆植物(パイオニア)の一つでもあるんです。
日本ではあまり庭木として選ばれていないようですが比較的育てやすいのではないでしょうか?
成長も早いので、ある程度は好きに剪定してもよさそう。
見た目も華やかなので育てていて楽しいと思います!
(葉にさえ慣れれば。)
クサギは食用で食べることができるって本当?
クサギの葉は昔から薬草として食べられ、今でも地方によっては茶葉や郷土料理の具材として利用されたりすることがあります!
あれ?でもクサギの葉って匂いが強いから食用には向いてないのでは……?
と、思った方!クサギの葉、じつは茹でると匂いはさっぱりなくなるんだそうです。なので安心してくださいね!
さてクサギはほんのりとした苦みがあり炒め物やみそ汁の具としておいしく食べれますが、注目すべき点は効能にあります。
具体的な効能としては、
・高血圧予防
・リウマチ、下痢によい
・利尿作用
などなど!体の中がすっきりする食材なんですね~。
そんなクサギを料理として提供しているお店が!
どうやら岡山県のほうでは今でも郷土食材として根付いているんですね~。
是非食べてみたいと思われた方!
「岡山 クサギ」と検索してみるといいかもしれません!
クサギの種類は?
クサギと似たような名前に「コクサギ」という種類があります。
一見、これもクサギの仲間なのかな?と思ってしまいます。
ですがコクサギは直接には関係なく、こちらの木も葉を触れることで悪臭を放つためこのような名前を付けられてしまったんですね。
まとめ
さていかがでしたでしょうか?
今回はクサギについて、その見た目や特徴についてご紹介していきました。
クサギについてまとめると
・高さ3mほどまでしか成長しない
・シソ科クサギ属の低木性の樹木
・葉っぱから薬品臭がして臭いから「クサギ」
・花は甘くていい匂い
・夏から秋にかけて白の花が咲く
・葉っぱの匂いには注意が必要
・鳥に食べてもらうために派手な実をつける
・全国に分布していて、日当たりのいい山地や路傍によく生えている
・アク抜きなどの処置を施すと食用にも使える
でしたね!
癖の強い植物ではありますが、見た目はとっても興味深い!
名前のイメージとは裏腹にとってもおしゃれということがわかりました!
でもさすがに名前は変えてあげたいですね……。
植物界でも第一印象は大事なんでしょうかね……。
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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。
小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。
そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw
樹木事典では私の樹木人生で得た知識や経験などを惜しみなく公開していきます!
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