ナンキンハゼの紅葉が綺麗!かぶれる?花言葉は?実や花、葉の特徴も解説!
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こんにちは!樹木博士です!
今回は「ナンキンハゼ」という樹木について解説していきます!
紅葉がとても綺麗なことで有名な樹木ですが、白い実も綺麗ですよ〜。
あと、ナンキンハゼを触ると、一部の人たちはかぶれてしまうと思っているみたいですが…
あなたは、ナンキンハゼに触れるとかぶれると思いますか?
正解は下のほうにありますよ〜。
あなたに伝えたいこと
ナンキンハゼの紅葉が綺麗すぎてヤバい!?
ナンキンハゼといえば、その紅葉の美しさから、よく庭木や街路樹、公園樹にも用いられます。
剪定をすることで、より美しく保つことができますよ。
では、その美しい紅葉をいくつかご覧ください!
「forTravel」より引用
いかがでしょうか?!
とても綺麗で、思わずうっとりしてしまいますよね!!
ちょっとした色の違いが、グラデーションを作り出しています。
光の当たり具合で、また違って見えるんですよ!
たいていの樹は、ある程度の寒さがないと紅葉しませんが、ナンキンハゼは暖地でも紅葉するのが特徴なんですよ。
なので、関西以西でも色付きは遅いものの紅葉が楽しめますし、海岸近くでも見ることができます!
紅葉ももちろん美しいですが、葉が散った後もまるでレッドカーペットのようで、きれいですよ。
その上を歩けばまるでハリウッドスターになったようで、インスタ映え間違いなしです!!
園芸用に改良された品種も出ているので、庭に植えれば自宅で紅葉が楽しめますよ!
ナンキンハゼはかぶれる可能性がある!?
ナンキン“ハゼ”というと、ウルシ科のハゼを思い浮かべる方もいるのではないでしょうか?
安心してください!
それとはまた別で、トウダイグサ科でウルシ科とは異なるので、樹液にでかぶれることはありません。
ただ、余談ですがウルシ科のハゼは葉っぱをちぎったり、枝をちぎったりすることで樹液が出てしまい、かぶれの原因になるので要注意です!
中にはハゼの近くを通っただけでかぶれる人もいるんですよ。
いずれにせよ、ナンキンハゼでかぶれることはないとがわかったので、安心して紅葉をたのしめそうですね♪
ナンキンハゼの花言葉を紹介!
ナンキンハゼは木ですが、しっかりと花もつけるので、花言葉が存在します。
ナンキンハゼの花言葉は<真心><心が通じる>です。
まっすぐと天に向かって伸びるナンキンハゼにぴったりの花言葉ですね!
その姿を見ていると、思いが真っ直ぐと相手に届いてしまいそうですよね。
残念ながら、なぜそのような花言葉となったのかはわかりませんでしたが、<真心>はハゼにも共通する花言葉です。
ハゼはろうそくの原料となります。
ハゼの果肉をほぐして火をつけた様子が、燃え上がるロウと似ており、温かさが感じられることから、真心となったようですよ。
理由ははかりませんが、ハート形にも見えるナンキンハゼの葉を眺めていると、不思議と思いが通じてしまいそうな気がしますよね。
ナンキンハゼってどんな木なの?特徴は?名前の由来は?
ナンキンハゼ(南京櫨・南京黄櫨、学名: Triadica sebifera)は、トウダイグサ科ナンキンハゼ属の落葉高木です。
高木というだけあって、樹高は7~15mほどに成長します。
中には、20mほどにもなる大樹もあるんですよ!
“ナンキン”という名前からもわかるように、もとは中国の中南部が原産地なんです。
<ハゼと同じようにロウを採取することができる中国の木>
という意味で“ナンキンハゼ”と呼ばれるようになったんですね。
ナンキンハゼの実の時期や季節、特徴は?白い実をつける?
ナンキンハゼの実は、はじめは緑色でだんだんと黒く熟していきます。
夏の終わりごろに、緑色の三角かかった球場の蒴果(熟すと下部が裂けて種が散布されるタイプの果実)が実ります。
そして秋が深まるにつれ黒く熟し、寒くなるにつれて黒い実が3つに割れ、3個の白い種が見えてくるのです。
ただ、蒴果といってもナンキンハゼは裂開しても、種子は果皮から自然に地上へ散布されることはありません。
何に見えますか?!
筆者は木ににんにくがなっているようにしか見えません(笑)
この白い実は高カロリーの脂質を多く含んでいて、ロウの原料になるんですよ!
脂質が多いだけあって、よくヒヨドリやムクドリなどの野鳥が食べに来るんですよ。
にんにくみたいだし、どんな味がするのでしょうか?!
ど~れ1口!と言いたいところですが、ナンキンハゼの種子は有毒です!!!!
そう!毒があるんです!!!
え?!だって鳥は平気なんでしょ?!と思ってしまいますが、鳥は実を丸呑みした後、お腹の中で種の周りの脂質を含む部分だけ消化吸収するんですよ!
種は糞と一緒に排泄してしまうため、毒の影響を受けないんです。
これはもう、鳥の特殊能力といっても過言はありません。
人はマネできませんので、絶対に食べないでくださいね!!
でも、鳥がそうやって糞と一緒に種を排出することで、ナンキンハゼは子孫繁栄できているんです。
鳥とナンキンハゼの助け合いですね!美しいのは紅葉だけではありませんね!
ちなみに、種そのものに毒があるため、種子は害虫から実を守る役割もあるんですよ。
ナンキンハゼの花の開花時期や季節、特徴は?
「松江の花図鑑」より引用
ナンキンハゼは、6~7月頃に花を咲かせます。
雌雄同株(しゆうどうしゅ)といって、1つの木に雌花と雄花が咲くタイプの植物なんですよ。
枝先から穂状に黄色や黄緑色の花が咲きます。
よく見ると可愛らしい花ですが、葉と似た色のためあまり目立たないのが残念です…。
雄花は総状花序(そうじょうかじょ:長い花軸に房状に小さな花がたくさんつけるタイプ)で、その基の部分に雌花をつけるんですね。
雌花を観察してみると、蝶の触覚のようにくるんと丸まった花が3つに開いていているのが特徴的です!
残りはすべて雄花で、花弁はなく雄しべが2本あります。
雌花が開花して実になったころに、雄花が咲くんですよ。
花には、微かですが香りがあり、何とも言えない良い香りが漂います♪
ナンキンハゼの葉の特徴は?
春から初夏にかけて、丸みを帯びたひし形の明るい緑色の葉が茂ります♪
ハート型にも見えますよね!!
互生といって、一つの節に対して互い違いに葉が生えているタイプです。
葉の長さは4~8㎝で、よく見ると表は深い緑なのに対して、裏は緑白色なんですね。
葉を傷つけると、白い乳液がでますが、かぶれることはありません!
葉柄は長さ2〜8cmと長めで、葉と葉柄の境目らへんに、一対の緑色のぼこっとした腺体があります。
芽を出したばかりの頃には、托葉(たくよう:葉柄またはその基の部分から両側に伸び葉のようなもの)があるが、早くになくなります。
これはこれで、なんだか可愛らしいですよね(笑)
ナンキンハゼの分布は?どこに生えているの?
暖地性の植物のため、日本では関東以西の温暖地でよくみられます。
わりとどんな土壌でも育ち、剪定することによって美しさを保つことができるため、街路樹として用いられることも多いんです!
ただ、繁殖力が強いため植えていないのに庭に勝手に生えていた…なんてこともあるようです。
鳥の仕業でしょうか(^-^;
土壌を選ばずに根付いてしまうほどの繁殖力なんですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は“ナンキンハゼ”の魅力をたっぷりと紹介しました!
若葉や花、果実の面白さ、紅葉までとても観賞価値のある植物でしたね。
最後にそれぞれの観賞時期についてまとめて終わりたいと思います♪
形態 |
時期 |
見どころ |
若葉 |
春~初夏 |
艶やかなハート型 |
花 |
6月~7月頃 |
基部に見える、蝶の触覚のような愛嬌のある雌花 |
果実 |
夏の終わりごろ~秋 |
にんにくが木になっているような面白さ! |
紅葉 |
秋~ |
もちろん‼紅葉! |
完全に筆者の主観ですが、是非見ていただきたいポイントです!
その丈夫さから各地で野生化しているナンキンハゼなので、どこかで不意に出会うこともあるかと思います!
それぞれの季節に、これらのポイントをチェックしてみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。
小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。
そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw
樹木事典では私の樹木人生で得た知識や経験などを惜しみなく公開していきます!
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