こぶしってどんな木?実の食べ方や花の特徴は?木蓮との違いや花言葉も解説!
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こんにちは!樹木博士です!
今回は「こぶし」という樹木について解説していきます!
こぶしは綺麗な花を咲かせることで有名なんですが、実がね…
なかなかにグロテスクですよねw
あと、こぶしは「木蓮」や「白木蓮」などと似ていて間違えやすいのでその違いについても解説していきますよー!
あなたに伝えたいこと
こぶし(辛夷)と木蓮と白木蓮の違いってなに?
こぶしの木と、木蓮の木、白木蓮の木、この3種類は見た目の違いが分かりにくいんです。
どれもモクレン科モクレン属の樹木ですが、細かな違いがありますよ。
こぶしは日本原産で、木蓮と白木蓮は中国原産です。
こぶしと白木蓮の花の色は白色で木蓮の花の色は紫色です。
これが木蓮の紫色の花ですよ。↓
花の色で木蓮との違いは分かりましたが、こぶしと白木蓮は同じ白い花ですので、どう見分けましょうか?
まずは花の咲く時期ですが、どちらも3~4月頃なんですが、こぶしの方が白木蓮よりほんのちょっと咲くのが遅くなります。
こぶしの花は花びらが全て開きますが、白木蓮は恥ずかしそうにすぼみながら咲きます。
恥ずかしそうに咲く白木蓮。↓
恥じらいなく花びらフルオープンなこぶし!↓
「季節の花300」より引用
こぶしの花は小さめですが数は多く、白木蓮の花は大きいですが数は少ないんですよ。
このように花の違いで見分けるんですね!
そんなこぶしの花言葉はなんでしょうか?
こぶし(辛夷)の花言葉は?
こぶしという花の名前から、根性や忍耐、闘争なんていう感じがしませんか?
実は、こぶしの花言葉は「信頼」「友情」「友愛」「愛らしさ」「自然の愛」「歓迎」なんです!
名前に反して素敵な花言葉ではありませんか?
やはり純白の花の色が、この素敵な花言葉の由来といえますね!
こぶし(辛夷)ってどんな木なの?特徴は?
高さは20m近くに達する落葉広葉樹の高木です。
枝は太いですが、折れやすいんですよ。
ただ、その折れた枝からは香水のような良い香りがします。
アイヌ語では「オマウクシニ」や「オプケニ」と呼ばれますよ。
意味はそれぞれ「良い匂いを出す木」と「放屁する木」です。
おならする木!?
そんな臭い匂いしないですよ!
こぶし(辛夷)の花の開花時期や特徴は?
3~5月にかけて直径6~10cmの純白の花を咲かせます。
冬が過ぎて枝いっぱいに葉が芽吹く前に花が咲くという特性があります。
おもに北海道、松前地方が中心ですが、遠目から見ると桜のように見えることから、ヒキザクラやヤチザクラ、シキザクラとも呼ばれているんですよ。
田んぼの植え付けや、農作物の種まきの時期に咲くので、昔の人達はこぶしの花が咲いたら種まきをするという習慣があり、こぶしは別名で田打桜や種蒔桜とも呼ばれます。
こぶしのように農作業の目安になる木のことを「農諺木(のうげんぼく)」っていうんですよ。
昔の人達はカレンダーもなかったので、こういった植物を使って、日にちを知るようにしていたんですね。
さて、その花の特徴は真っ白に開ききった花びら。
だけではありません。
他にも特徴があるんですよ。
特徴として、花の下には小さい葉が1枚ついているんですよ。
そして、花からはレモンのような爽やかな香りがするんです。
ね?おならのような臭い匂いじゃないんですよ!
こぶし(辛夷)の実の食べ方や特徴は?名前の由来は?
果実は長さ10cm程で、にぎりこぶし状のデコボコがあり、この果実の形状がコブシの名前の由来なんですよ!↓
「グリーンスナップ」より引用
可憐な花に比べて、なかなかに男…いや漢らしい果実でしょう?
やっぱり、こぶしと名前がつくからにはこれくらいのワイルドさが必要ですね。
ちなみに実の表面は毛も生えていないんです。
ゴツゴツの形なのにツルツルな感じは、ボディービルダーのようですね。
そんな漢らしい実だと思っていたら、なんと…↓
熟れて中身が飛び出してきました…ちょっとグロテスクです。
これだけではありません、この実はさらに変化するんですよ!
この赤い実は、ここから落ちずに白い糸でぶらさがるんです!↓
表面も茶色に変色してるし、これは…ホラーですね。
救いがあるのは、実の赤色は凄く綺麗ってところ!
この実の赤い部分は、種皮ですが肉質なので果肉のようなんです。
この赤い種皮が無くなると、中からは黒いハート形のような種が出てきますよ。
さて、赤い種皮の部分は食べられるのでしょうか?
実の中身の見た目がアレでも、花は綺麗だったし、味は美味しいのではと思いませんか?
残念ながら、この実は食べられません。
花や木の皮の香りを楽しむだけにしましょう。
こぶし(辛夷)の葉の特徴は?
葉は茎から互い違いに生える互生です。
葉の表面は毛が無く、裏は脈上に微毛があるんですよ。
色は濃い緑色をしています。
こぶし(辛夷)ってどこに生えているの?
日本全国、庭木としても一般的なコブシは、そこら中に生えているんですよ。
「辛夷」という漢字は、中国では木蓮のことを指すんです。
まとめ
今回はこぶしの木の紹介でした。
こぶしと木蓮、白木蓮の見分け方は、花の色や花びらの開きかたでしたね。
花言葉は「信頼」「友情」等、純白の花に似合う素敵な花言葉。
こぶしの木は落葉広葉樹の高木で、枝を折ると香水のような良い香りがします。
こぶしの花は、3~5月に純白の花を咲かせますよ。
花からはレモンのような爽やかな香りがします。
それとは逆に、こぶしの実は熟れるとグロテスクな形になりましたよね。
中身が飛び出す前はデコボコした感じで、まるで握りこぶしのようでした。
葉は濃い緑色で、裏面には微毛がありましたね。
こぶしは日本全国、一般的な庭木なのでどこでも生えています。
名前とは違い綺麗な花と、良い香りを漂わせ、名前以上にグロテスクな一面も見せるこぶし。
そうそう、良い香りがするからといって、やたらと枝を折らないようにしてくださいね!
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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。
小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。
そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw
樹木事典では私の樹木人生で得た知識や経験などを惜しみなく公開していきます!
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