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ユリノキの花や実、葉の特徴は?街路樹の紅葉が綺麗?花言葉も紹介します!

ユリノキの花や実、葉の特徴は?街路樹の紅葉が綺麗?花言葉も紹介します!

2018年10月19日

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こんにちは!樹木博士です!

今回は「ユリノキ」という樹木について解説していきます!

 

ユリノキはとても綺麗な花を咲かせますが、養蜂家の方たちに「黄金の木」と言われるほど重宝されているって知ってましたか?

 

その理由はこの記事でご確認ください!



ユリノキは街路樹として人気?どんな木なの?

 

 

ユリノキ(百合の木、学名: Liriodendron tulipifera)は、モクレン科ユリノキ属の落葉高木です。

 

 

落葉高木とは読んで字のごとく、冬になると葉を落とす高い木のことですね。

 

 

高木というだけあって、高さ20m以上にもなる大木です!

 

 

なんと原産地の北米では60mにもなるんですよ!

 

 

日本には明治時代に導入された歴史のある木なんです。

 

 

チューリップによく似た大ぶりな花を咲かせるユリノキは、公園や園庭、街路樹として植樹されていますよ。

 

 

花が咲いている時期は、遠くからでも見てわかるので公園や園庭の目印になりそうですね!

 

 

若いユリノキの樹皮は、青褐色でスベスベしていますが、樹齢20歳ほどになると黒褐色に変わっていきます。

 

 

やがて、浜辺で風が吹き荒れたような、波打つ模様が現れるんです!       

 

 

そのなんとも不思議なユリノキですが、樹皮が傷ついても傷をくっつける力が強いため、自ら再生する力をもっているんですよ。

 

 

その再生力の強さも、公園樹や街路樹として人気の秘訣なんでしょうね!

 

 

 

ユリノキの名前の由来は?

 

ユリノキの由来は、花がゆりの花を思わせることから、その名前がついたんですよ♪

 

 

 

ちなみに、和名がユリノキなのに対して、英名はチューリップツリーとなっているんですよ。

 

 

こちらも、花がチューリップによく似ていることからこの名が付きました。

 

 

とっても可愛らしい名前ですよね♪

 

 

ユリノキの和名は、別名も豊富で他に4つも名前があるんですよ!

 

 

まず1つは、「ハンテンボク」です。

 

 

葉の形が和服の半纏(はんてん)に似ていることからその名が付きました。

 

 

(今の若い方…わかりますかね半纏(^-^; 冬に着るあの半纏です!)

 

 

他の3つも、葉の形のユニークさから、「グンパイボク(軍配木)」、「ヤッコダコノキ(奴凧の木)」、「クラガタノキ(馬の鞍の連想)」という名前です!

 

 

確かに言われてい見ると、軍配や奴凧にも見えてきますね!



ユリノキの花の特徴や開花時期は?

 

ユリノキの花の開花時期は、ズバリ5~6月です!

 

 

葉が開いた後、樹木の枝や葉の茂っているところのより上の部分(樹冠上部)に、チューリップに似た大ぶりの花を上向きに咲かせます。

 

 

色は淡い黄緑色で、花の下に鮮やかなオレンジ色の模様があるんです!

 

 

 

とてもきれいな色の組み合わせですよね♪

 

 

花は葉と葉の間に隠れるように咲く上に、高い位置にあるためなかなか見つけるのが難しいです。

 

 

しかも、花が咲くのは木を植えてから8~10年ほど経ってからと、花を見られるまでにかなり時間がかかります。

 

 

20年ほど経った頃から、たくさんの花を咲かせるようになります!

 

 

花をよ~く観察すると、3枚のがく片に対して6枚の花弁で構成されています。

 

 

 

雌蕊がこんもりと円錐形集合した雌しべのまわりを、多数のわさわさとした雄しべが取り囲んでいますね。

 

 

まるでイソギンチャクのようですよね(笑)



ユリノキ蜂蜜が美味しい!?

 

 

あのとろ~り甘いはちみつにはいろいろな種類がありますよね!

 

 

レンゲやアカシアなどがメジャーですが、なんとユリノキのはちみつもあるんですよ!!

 

 

 

大ぶりの花はたくさんの蜜を出すことで、養蜂家の方たちに“黄金の木”と重宝されてきました。

 

 

ユリノキの花が大ぶりであることは先ほどお話ししましたが、1つの花からティースプーン1杯分もの蜜が取れるんですよ。

 

 

花ざかりの頃には、強い風で蜜の雨が降るほどだとか!

 

 

ですが、ユリノキは花をつけるまでに時間が長い年月がかかるため、その蜂蜜は貴重で“幻のはちみつ”と呼ばれているんです!!

 

 

その貴重なはちみつの味はどんな味なんでしょうか?!

 

 

スプーンにとってみると、サラッとしている印象です。

 

 

お味はというと…クセのない上品な味と香りです!

 

 

う~ん、紅茶やヨーグルトに入れたり、パンにつけたりしてもおいしそうです♪

 

 

そもそもユリノキの蜜は、粘性がほとんどないサラッとした蜜で、砂糖水のような甘みがあるんですよ。

 

 

原産国ではハチドリが蜜を吸いにやってきて、そのまま花粉を運んでくれます。

 

 

日本にはハチドリはいないものの、カラスがその蜜に群がることもあるんです。

 

 

ですが、カラスは花ごと食いちぎってしまうので、ハチドリのように花粉を運ぶ役目は難しそうですね。

 

 

そんなユリノキのはちみつは、なかなか市場にでまわりませんが、「黄金蜂蜜」という商品名で売られていることもありますよ。

 

 

貴重なはちみつなので、ギフトにも最適ですね♪

 

 

ただ、赤ちゃんがはちみつを摂取すると中毒を起こすことがあるので、1歳未満の乳児には与えないようにしましょう!!



ユリノキの実の特徴や時期は?

 

 

ユリノキも花が終わるとやがて果実をつけます

 

 

その果実は、秋の終わりから冬にかけて散布されます!

 

 

 

果実は集合果といわれる、複数の子房(雌しべ)が集まってできています。

 

 

複数の雌しべ (子房) がある花の場合、複数の子房がくっついて1つの果実を形成することが多いんですよ!

 

 

集合果はまるでローソクの炎のようで、燃えているかのように上向きについています。

 

 

なんと1つの花に約100個の実がなるんです!

 

 

果軸は太くしっかりとしている一方で、1つ1つの果実は細長くへらのような形をしているんです。

 

 

個々の果実は“翼果”といわれる、皮の一部が翼のように伸びているタイプで、種の重みと翼を利用して、クルクルと回転しながら風に乗って散布されるんですね♪

 

 

その飛行距離は150mと、かなり遠くへ飛ばすことができるんです!

 

 

そんなユリノキですが、1本の木全体に何百万もの種をつけるものの、正常に種子が形成されなかったり、成長する能力がなかったりするものが多いんです。

 

 

自家受粉する力も極端に弱いので、木をどんどん増やすためには、人の力で受粉を手助けする必要がありそうですね。



ユリノキの葉の特料は?紅葉が綺麗!!

 

 

先ほどから何度かお話ししていますが、ユリノキの葉はとてもユニークな形をしています!

 

 

 

よく見る木の葉は先が尖っているものが多いですが、ユリノキの葉の先端はハサミでざっくりと切ったような形をしています!

 

 

花と同様に大ぶりで、和名の別名にもあるように、半纏や奴凧、軍配、馬の鞍にもよく似ていますね♪

 

 

大型で、基部で3裂、先端で2裂する独特の形をしている。その形が半袖シャツや半纏、奴凧、軍配、馬の鞍によく似ていることから、その名を冠した別名が多い。

 

 

葉をじっくりと観察してみると・・・

 

 

薄いわりに硬さがあり、表面はなめらかです。

 

 

葉の根元は3つに裂けており、先端はハサミで切ったように2裂していますね。

 

 

色は淡い緑色ですが、秋には黄色く紅葉しますよ。

 

 

葉が大きいので、紅葉もかなり見応えがありますね!



ユリノキの花言葉を紹介!

 

 

ユリノキも花をつけるので、もちろん花言葉がありますよ!

 

 

ユリノキの花言葉は3つあり、「見事な美しさ」「幸福」「田園の幸福」となっています。

 

 

ただの“美しさ”だけでなく“見事な”というところがポイントですね!!

 

 

大ぶりな花が咲き乱れる様子や、紅葉の迫力は「見事!」としか言いようがありませんね。

 

 

そんな美しい花や紅葉を見るだけで、幸福な気持ちになりますね♪

 

 

ユリノキの花は目立たない高い位置に咲くため、花を摘むことは難しそうですが…

 

 

地方から都会へ引っ越す友人へむけて、ユリノキの花を贈っても良いですね♪

 

 

「田舎(田園)での幸せな日々を思い出して頑張って!」という気持ちが伝わると良いです。

 

 

ユリノキはどこに分布している?

 

 

ユリノキは北海道から本州、四国、九州、沖縄とほぼ全国に分布しています。

 

 

原産地は北アメリカ中部で、日本のユリノキとはだいぶスケールが違います!

 

 

日本へは明治時代初期に渡来しました。

 

 

東京国立博物館本館前の庭にはユリノキの巨木があり、そこにはこう記されています。

 

 

「明治8、9年頃渡来した30粒の種から育った一本の苗木から明治14年に現在地に植えられたといわれ、以来博物館の歴史を見守り続けている。」

 

 

明治時代に植えられた木が巨木となり、今も日本の中心部に佇んでいるなんて神秘的ですね!



日本で有名なユリノキを紹介!

 

 

新宿御苑の中心にある「イギリス式庭園」には、一際存在感を放つユリノキがそびえ立っています。

 

 

高さは30mを超えており、明治6年ころに輸入された日本最古のユリノキなんですよ!

 

 

それ以外にも、プラタナス、ヒマラヤシーダー、アメリカキササゲなどの巨木を見ることができますよ!

 

 

また、上野の東京国立博物館の正面玄関前にも、高さ30mを超えるユリノキの巨木があるんです。

 

 

 

 

この巨木は、先ほどお伝えした新宿御苑のユリノキの二世なんです!

 

 

日本最古のユリノキの遺伝子が、しっかりと受け継がれているんですね。

 

 

その巨木がシンボル的な存在となっているためか、東京国立博物館は別名「ユリノキの博物館」「ゆりの館」などとも呼ばれているんですよ。

 

 

今では、博物館公式キャラクターの「ユリノキちゃん」にも採用されるほどの人気度なんです!!

 

 

ユリノキちゃんが頭に葉っぱをかぶっている様子が、とっても可愛らしいですよ♪



まとめ

 

 

今回はユリノキについてお伝えしました!

 

 

ユリが木になっているわけではないことが、お分かりいただけましたか?!

 

 

最後にユリノキについて簡単にまとめたいと思います!!

 

 

・モクレン科ユリノキ属の落葉高木

 

 

・花がゆりの花を思わせることから、ユリノキとなった

 

 

・英名はチューリップツリーで、和名の別名も複数ある

 

 

(ハンテンボク、グンパイボク、ヤッコダコノキ、クラガタノキ)

 

 

・開花時期は5~6月で、オレンジのポイントカラーが印象的な淡黄緑色の花

 

 

・果実は集合果で、晩秋~冬にかけて散布

 

 

・葉の根元は3裂、先端はハサミで切ったように2裂

 

 

・花言葉は「見事な美しさ」「幸福」「田園の幸福」

 

 

・北海道から本州、四国、九州、沖縄と全国的に分布

 

 

・日本でユリノキを見られる名所は新宿御苑の中心にある「イギリス式庭園」、または上野の東京国立博物館の正面玄関前

 

 

かなり情報が盛りだくさんですが・・・

 

 

ユリノキの魅力が伝わりましたか?!

 

 

花の美しさだけでなく、蜜までも楽しめるのでギフトを贈る際の候補として覚えておいてくださいね♪

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!

 



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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。 小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。 そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw 樹木事典では私の樹木人生で得た知識や経験などを惜しみなく公開していきます!

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