藤の花の季節はいつ?花言葉は?花や実、葉の特徴や時期も解説!
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こんにちは!樹木博士です!
今回は「藤の花」について解説していきます!
藤の花はとても綺麗な樹木ですが、実は食べることができるって知ってましたか?
天ぷらにして食べると、とても美味しいんですよー!
あなたに伝えたいこと
藤の花の季節はいつ?開花時期や特徴は?
藤の花は4~6月に開花し、5月に見頃を迎えます!
ちょうどゴールデンウィークに見頃を迎えるため、その時期に藤まつり開催する地域もあるんですよ!
ゴールデンウィークも炎天下となることが多くなってきているため、藤棚が日よけとして大活躍しますね。
藤が咲き誇る藤棚を眺めたことのある方は多いと思いますが、藤の花をよ~くよ~く見たことのある方は少ないのではないでしょうか?
藤の花は、蝶のような形の小さな花をぶどうの房のように垂れ下げます。
幹の方から先端に向かって咲き進め、20~80㎝にも達します。
直射日光の指す場所を好む好日性植物で、淡い紫色がとても美しい花です♪
“藤色”という色名も、この藤の花からついてんですよ!
また、藤の花は天ぷらやおひたし、酢の物として食べることができる んですよ!
油との相性が良いので、衣を薄づけして天ぷらにすると、花の紫色がうっすらと透けて見えて鮮やかですよ♪
おひたしや酢の物では、爽やかな香りが楽しめます。
特に、2分咲きの花は甘い香りが素晴らしいんですよ!!
ただ、藤の花はマメ科の植物特有の“レクチン”などの毒性のあるものが含まれているんです!!!
食べ過ぎると、吐き気や嘔吐、めまい、下痢、腹痛などを引き起こすことがあります。
少量出れば問題ありませんが、食べ過ぎ厳禁です!!
藤の花は他の木から嫌われている!?
この美しい藤の花は、見る人の心を癒してくれますが、他の植物にとっては大敵なんですよ!
藤のつるはとっても丈夫で、他の木に勝手に絡みつくので、幹にあまりコストがかからない植物なんです。
そうなんです・・・
丈夫すぎるんです!!!
丈夫過ぎて、巻き付いた木を絞め殺してしまうことがあるんですよ。
絞め殺すだなんて・・・この美しさからは想像がつきませんね・・・。
他の植物に絡みつき、宿主を踏み台にしてまでぐんぐん成長し、日がたくさんあたる樹冠部分を占領してしまうんです。
先ほどもお伝えしたように、藤の花は好日光植物なので、樹冠は藤にとって最高の場所なんです!!
もう、ジャイアンのような植物ですね(笑)
これは、他の植物から嫌われてしまいますよね。
他の植物の成長を妨げないためにも、林業家にとって、藤のつるを切る作業はとっても重要な仕事の1つなんですよ!
藤の花の花言葉を紹介!
藤の花言葉は、<優しさ><歓迎><決して離れない><恋に酔う>です。
<決して離れない>という花言葉は、つるがしっかりと巻き付いて育つ様子からきています。
また、<歓迎>については、垂れ下がる花穂が、頭を下げて客人を迎え入れる振袖姿の女性に見えることに由来しています。
その様子は、どこか<優しさ>を感じさせますね。
遠方から来たお客様に、藤の花を見せ歓迎すれば、とても喜ばれそうですね。
藤の花の特徴は?どんな木なの?
フジ(藤、学名: Wisteria floribunda)は、マメ科フジ属のつる性落葉木本です。
つる性落葉木本とは、茎とそれについている葉全体が、他のものに巻き付いたり取り付いて身体を支えている木のことです。
落葉ということなので、冬期になると葉を落としますよ。
通常は、他の木にからみついて育ちますが、観賞用の藤は“藤棚”と呼ばれる棚を使って育てます。
藤の名前の由来には様々な説がありますが・・・
長く垂れ下がった花の様子から、“フキチリ(吹き散り)”または“フサタリハナ(房垂花)”と呼んだことから、それらが“フジ”に変化したという説があります。
また、ツルが鞭(ムチ/ブチ)の材料になることから“ムチ/ブチ”→“フジ”に転訛したという説もあるんですよ!!
藤と言えば日本古来の花木と言われ、強い香りを放ち咲き誇る藤は、女性らしさの象徴と考えられてきました。
日本画や古典文学の世界では、松と藤がよくセットで表現され、あの枕草子や万葉集にも登場するほどです。
藤の花の実の特徴や時期は?
藤は花の美しさから、果実にはあまり目がいかない方もいるかと思います。
藤は花が終わる晩夏から初秋にかけて、10~20センチほどの“巨大なインゲン豆”のような物体がなります。
その正体が、豆果(とうか)と言われるマメ科特有の果実なんですよ!!
えんどう豆やそら豆をイメージしてもらうとわかりやすいですね!
藤の実は、平たく短かい毛が密生しています。
総状花序といって、花軸に対して多くの花をつけるタイプの植物で、一つの花に対して一つの豆果をつけるので、よ~く見ると花軸に豆果がぶら下がっているんですよ!
熟した果皮・・・いわゆるさやは堅いので、乾燥して裂開するとねじれるので、不思議な形になりますよ。
“裂開”ということばに引っかかった方もいるかと思いますが・・・そうなんです!裂開するんです!!(笑)
熟した果実は、ドカーン!!とまではいきませんが・・・パーン!というような大きな音と一緒に種子を遠くまで弾き飛ばすんです!!
藤は、動物や風の力に頼らず、自力で種を飛ばすことができる植物なんですね。
1月頃に藤の近くで大きな音がしたら、それは種を飛ばしている音かもしれませんね。
ちなみにその種は平たく、でき始めは光輝いていますが、乾燥するにつれて黒褐色に代わっていきます。
種は煎って食べることができるんですよ!
花だけでなく、果実まで楽しむことができる素敵な植物ですね!!
藤の花の葉の特徴は?
藤の葉は、奇数羽状複葉といわれる葉のつき方をしています。
なんだかちょっと難しいことばですが・・・
植物の葉のつき方で、葉軸の先端に1枚葉がつき、小葉が葉軸の左右にも羽のように並んでいる状態です。
小葉は6~9対ほどあり、互生といって茎の節に葉がたがいちがいについているんですよ。
また、葉にも面白い特徴があって、最初に藤は日光を好む植物だといいましたが・・・
日光が強すぎると、葉を折りたたんで陽の当たる面積を少なくすることができるんですよ!!
強すぎる陽の光は、葉を傷つけたり、葉の水分を奪う原因となったりするんです。
光合成に必要ない余分な陽をカットして、自分の身を守っているんですね!
藤の花の分布は?どこに生えているの?
藤の花は、本州から四国、九州の温帯から暖帯に分布しています。
低い山地や平地の林によく見られます。
中には公園やテーマパークの日よけとして利用されていたり、庭での観賞用や鉢植えとして楽しまれたりすることもありますよ♪
また日本に自生いている藤には、本州から九州に“ノダフジ”と兵庫県以西の本州・四国から九州に“ヤマフジ”があります。
これらは、日本固有種の藤なんですよ!
海外には、アメリカの南部に自生する“アメリカフジ”や中国原産の“シナフジ”という種類があるんですね。
まとめ
いかがでしたか??
今回は、日本に古くから自生する藤について解説しました!
花の美しさだけでなく、果実は葉まで面白味のある植物でしたね♪
最後にかる~くですが、藤についてまとめて終わりたいと思います!
◆藤の花は・・・
・4~6月に開花して、5月に見頃
・毒性はあるのものの、少量ならおいしく食べられる
・宿主を踏み台にしてまでぐんぐん成長するジャイアン的な存在
◆花言葉は・・・
優しさ、歓迎、決して離れない、恋に酔う
◆どんな木か・・・
・マメ科フジ属のつる性落葉木本で、棚を使って育てる
・名前の由来は諸説あり・・・
①長く垂れ下がった花の様子から、“フキチリ(吹き散り)”または“フサタリハナ(房垂花)”と呼び、それが転訛した
②ツルが鞭(ムチ/ブチ)の材料になることから“ムチ/ブチ”→“フジ”に転訛した
◆果実は・・・
・花が終わる晩夏から初秋にかけて、10~20センチほどの豆果をつける
・大きな音を立てて裂開し、鳥や動物に頼ることなく自分で種を遠くに飛ばすことができる
・種は煎って食用にすることも可
◆藤の葉は・・・
・軸の先端に1枚葉がつき、小葉が葉軸の左右にも羽のように並んでいる(奇数羽状複葉)
・日光が強すぎると、葉を折りたたんで陽の当たる面積を自己コントロール
◆分布は・・・
・本州から四国、九州の温帯から暖帯に分布
・ノダフジとヤマフジは日本固有種
これらのポイトをおさえて、是非藤の美しさ・面白さをお楽しみください!!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。
小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。
そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw
樹木事典では私の樹木人生で得た知識や経験などを惜しみなく公開していきます!
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