キンモクセイの開花時期や花言葉は?実や葉の特徴や香りも解説!
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こんにちは!樹木博士です!
今回は「キンモクセイ」について解説していきますよー!
キンモクセイってとても良い香りがすることで有名ですよね。
その香りからするイメージで、キンモクセイに対して「綺麗」とか「爽やか」みたいなイメージを持っている人も多いでしょう。
でも、キンモクセイって昔はとても汚〜い場所に植えられていたって知ってましたか…?
あなたに伝えたいこと
キンモクセイの花の開花時期や香り、特徴は?
金木犀(キンモクセイ)とは、モクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹です。
キンモクセイは香りがよい木とされる「三大香木」の一つにされていて、日本でも庭木などに利用されて愛されています。
※三大香木はほかに、ジンチョウゲ(沈丁花)、クチナシ(梔子)があります。
さて、さっそくそんなキンモクセイのお花について調べていきましょう!
キンモクセイは秋ごろに橙色の小さな花を無数に咲かせます。
葉の根元に、一つ1cmにも満たない花が寄り合って咲くのが特徴的ですね。
詳しくは九月下旬ごろから。日本では全国区で生育している植物で、北から南へと開花していきます。北と南では開花時期におよそ一か月の差があるんですね。
キンモクセイを見に行くにあたって気を付けたいのが開花期です!
キンモクセイは三日から五日ほどしか咲いていないんですよ。
もしふとした時に咲いたキンモクセイを見つけたら、その時が一番の見ごろです!
なので一度見たらもう一度咲いているところを見られる可能性は低くなってしまいます
ですがキンモクセイには次のようなケースもあるんですよ。
たまにキンモクセイは二度咲きをするんです。
なので花が散っているキンモクセイを見ても別の日には咲いている可能性があります。
じゃあこの前見つけたあのキンモクセイってまだ咲いているかも……?
しかし、この現象は気象などが関係しているといわれているんですが、まだはっきりとした理由はわからないんですよね。だからレアケースと考えてよさそうです。
そんなキンモクセイは公害に弱いとされています。
大気が汚染されていた高度経済成長期には咲かなかったことがあるんですね。
近年では空気もよくなりキンモクセイは秋になるととても良い香りを醸してくれますよね。
でもキンモクセイの香りってただ良いだけではないって知っていましたか?
じつはたくさんの効能があることがわかっているんですね!
女性にとってはうれしいあんな効果も……?
というわけでここからはキンモクセイの香りについてもう少し掘り下げていきたいと思います。
キンモクセイの香りには良い効果がたくさん!?
キンモクセイに限らず植物や大気の芳香(ほうこう)を胸いっぱいに吸いこむと不思議とすっきりすることがありますよね。
気の持ちようの問題なのかしら、と思われる方も多いでしょう。
しかしキンモクセイの匂いには実際に様々な効果があることがわかっているんです!
この段落ではそんなキンモクセイの香りの効能をお伝えしていこうと思います。
リラックス効果があって癒やされる!?
私はキンモクセイの匂いを嗅ぐとじんわりと温かみのある香りだなーと思うことがあります。
心がほっとするような感覚ですね。これは気の迷いなのでしょうか。
いいえ。キンモクセイの香りにはリラックス効果があるといわれるんですね。
安眠やストレス解消などによいでしょう!
キンモクセイの香りは、香水やアロマテラピーなどに利用されていることが多いのですが、そのような効果があると考えると納得ですね!
ダイエット効果があって痩せられる!?
キンモクセイにはなんとダイエット効果もあるんですよ!
脳内には食欲を促す「オレニシン」と呼ばれる物質があるのですが、キンモクセイにはそれらを抑制する働きがあるんですね。
それらが作用されて自然と食べ過ぎを抑制してくれるようです。
前述したストレス軽減効果と相まって楽しくダイエットできるのではないでしょうか?
炎症を抑える効果がある!?
なんとキンモクセイは炎症なども抑えてくれます。
よく花粉とかで目の粘膜が炎症しちゃうなんていうのはありますが、収まってくれるというのは珍しいですよね。
主に胃の中の炎症を抑えてくれます。
このようにキンモクセイの匂いには意外と知られていない秘密が多くあることがわかりましたね!
他にも香りにまつわるお話はいくつかありまして、
・アンチエイジング効果
・ヨーロッパでは潜在能力が引き出されるとして好まれていた。
・日本ではかつてトイレの芳香剤として利用されていたため、それを連想する人も多い
などなど。やはり香りのイメージが強い分話題には事欠かないですね。
先程も紹介したことなんですけど、キンモクセイは香水やアロマなどによく使われていますので、興味のある方はぜひ調べてみてください!
キンモクセイの香水についての詳しい記事↓
https://felice-kaori.com/article/6624
さてこれまでは匂いについてフォーカスを当てていきました。
香りがよく、効能などの面においても期待を裏切りませんでしたね。
私はとても華やかで麗しいというようなイメージを持ちましたが、皆さんはキンモクセイにどんなイメージまたは言葉を思い浮かべますか?
いろんな感想があると思いますが、続いてはそんなキンモクセイの花言葉について見ていこうと思います。
あなたが思い描いていた言葉はあるでしょうか!?
キンモクセイの花言葉は?
キンモクセイといえば丸く広がった枝葉にぽつぽつとした橙黄色(とうこうしょく)を思い浮かべる方が多いでしょう。花言葉もそのような見た目や雰囲気といったところから由来しているものもあります。
今回はそんなキンモクセイから五つの花言葉紹介したいと思います。
・謙虚
キンモクセイの強く芳しい匂いに反してとても小さな花をつけている、という様からきているといわれています。大きく開いた花弁も魅力的ですが、この花言葉はキンモクセイの小さく奥ゆかしい様子がよく伝わってきますね。
・気高い人
この植物は開花の期間がとても短かったのを覚えていらっしゃるでしょうか?こちらの言葉はそんなキンモクセイの、黄金の花が咲きそして潔く散る様子からきています。植物の出生の清冽さを捉えられており、私はとっても好きですね。
・真実
キンモクセイの強い香りは何キロも離れた場所からでも分かるといわれています。決してごまかしたり偽ることのできないという意味でこの言葉となりました。
・陶酔
花が咲いていられる間は短く儚いものなのにどうしてこれほどまで人々に深く印象をつけられるのでしょう?一年の刹那ともとれるほどの期間なのに我々がすぐにその匂いを思い浮かべることができるのは、まさしく陶酔以外の何物でもないですよね?
.初恋
花の命は数日と短いのに、ふんわりとしたあの甘い芳香を忘れられない感覚は「初恋」という言葉がふさわしいでしょう。いつまでも記憶に残るような強いイメージは思い返すたびに金色の花をまとう姿を思い出させてくれます。
いかがでしたでしょうか。
やはりキンモクセイ特有の匂いを表現した言葉が主なようです。
あのような甘い芳香を忘れられずに思いを馳せた人が多いのかなと思います。
もしそんな甘い匂いが漂ってきたのなら一度花言葉を思い返してみてください。
きっと沢山の人がこの香りに恋をしたんだな、ということがわかります。
キンモクセイの名前の由来は?
キンモクセイといえばあのオレンジの花弁ですよね!
金木犀(キンモクセイ)の名前はまさにそこから来ているんです。
ただ「オレンジモクセイ」ではなくて「キンモクセイ」なのは、さっきもお伝えしたような匂いや姿から感じられる高貴さが意識されたものなのでしょう。
ではキンモクセイの「モクセイ」ってなんでしょう?
少しお話は変わりますがキンモクセイの木っていうのは固く淡い灰色なんです。
また、葉も木と同様にほかの植物と比べると硬めです。
そんな木や葉が、あの「サイ」の肌みたいだ、となったため「木」の「犀(サイ)」。
「犀(サイ)」は「犀(セイ)」とも呼ぶので、「木犀(モクセイ)」となっているんですね。
ちなみにキンモクセイの仲間に「ギンモクセイ」というのがあります!
こちらの名前も花の色から来ているんですよ。
キンモクセイがオレンジから「金」と呼ばれるようになったのなら……?
なんとなく察しがついた方もいらっしゃるでしょう!
そう。ギンモクセイの花弁の色は「白」です!
白く輝くお花の様子から「ギンモクセイ」と名づけられたんですね。
ところで、「サイ」みたいな葉っぱって詳しくはどんな感じだろう?と思った方いらっしゃいませんか?
ということで続いてはキンモクセイの葉や実について見ていきましょう!
キンモクセイの葉の特徴は?
キンモクセイの葉は一言でいうと硬いのが特徴ですね。
長さは6cmから12cmの長楕円形で先がとがっています。
表面には光沢があり印象としては凸凹しているイメージがあります。
ギンモクセイの葉は周りがギザギザしているのに対してこちらはしていません。ただ稀にキンモクセイにも表れることもあるようですね。
また、葉は病気の有無がわかるためキンモクセイのよくある病気について紹介します。
・褐斑病(かっぱんびょう)
葉っぱに褐色の斑点ができ、のちにかれてしまう。カビが原因。水のやりすぎや湿気に気を付けましょう。
・葉枯病(はがれびょう)
こちらもカビによる病気。葉の先端が褐色に変わり枯れてしまいます。
いかがでしょうか。生育をされる際はお気を付けください。
さてキンモクセイの葉っぱは皆さん分かりましたね。次は実についてお伝えしていきます。
キンモクセイの実の特徴は?日本では実がならない!?
突然ですが今一度キンモクセイをよく見てみましょう。
あれ?実ってどれのこと?実ってあったっけ?
じつはまだキンモクセイの大きな特徴の一つをまだ紹介していません。それは実に関してのトピックなんですね。
みなさんは雌雄異株(しゆういしゅ)という言葉をご存知ですか?
ふつうは植物は雄しべと雌しべ両方を持っていますよね。
しかしキンモクセイは雄花と雌花が別々の個体に咲く種類の植物なんです。つまり雄種類の木と雌種類の木があって初めて実がなるわけですね。
さてそれでも見出しにもある、日本では実がならない理由にはならないですよね。
一体どうしてなんでしょうか。
なんとキンモクセイという植物はもともと日本にはなく、江戸時代に中国から輸入されたものなんですね。その時に持ち込まれたのが雄の種類しかなかったんです!
それ以来日本で見かけるキンモクセイは雄の種類しかなく、雌の木はほとんどありません。
現在では海外から持ち込まれた雌の種類も多くなってきているので、稀に実をつけているキンモクセイを見かけることがあります。
ですがまだまだその姿をみるのは稀ですね。実をつけている姿を見つけられればかなり運がいいと思います!
キンモクセイはトイレの木!?
キンモクセイの花を嗅いだ時にトイレの芳香剤の匂いだと感じる人が多いようです!
あんないい香りなのになぜ?と感じる人もいるでしょう。
理由は昔のトイレ事情にあったんです!
日本は昔汲み取り式のトイレが多かったわけなんですが、そんな時に発する悪臭の対策として香りの強いキンモクセイが抜擢されました。
トイレの近くに植えておくことで匂いを打ち消していたんですね。
なのでその時の香りとして記憶に残っている方が、キンモクセイはトイレのイメージだと思うわけなんですよ。
それらが要因としてそれからもトイレの芳香剤、消臭剤として使われてきました。
現在は様々な香りがありますよね。ラベンダーあたりが定番でしょうか。
それでもやはりキンモクセイの香り=トイレの匂いと連想する方はいるそうですね。
キンモクセイはどこが原産の木?日本ではどこに生えているの?
前述したとおりキンモクセイは江戸時代に中国からわたってきたんですね。
そうなんです。原産地は中国といわれています。
中国の南部によく咲いていました。
キンモクセイは寒さに少し弱いので北のほうには咲かなかったんですね。
日本ではどうでしょうか?
じつはキンモクセイは北海道や東北地方では植わっていないんです!
寒さもですが雪があることで冬を越せないんですね。
なので北海道ではキンモクセイを詳しく知らなかったり、まさにトイレの芳香剤の匂いとしか知らなかったりする方もいるそうです。
まとめ
さていかがでしたでしょうか。いままでキンモクセイについて漠然としたイメージしか持っていなかった人もこれでよくわかりましたね!
今回ご紹介したことをおさらいしていくと
・キンモクセイは「三大香木(さんだいこうぼく)」のうちの一つ
・九月下旬に開花し三日から五日の間しか咲いていない
・キンモクセイの香りには「リラックス効果」「ダイエット効果」「抗炎症効果」がある
・キンモクセイの花言葉は「謙虚」「気高い人」「真実」「陶酔」である
・葉っぱは長楕円型で縁はなめらかで表面は波打っているような形
・キンモクセイは「雌雄異株(しゆういしゅ)」である
・日本での結実は珍しい。理由は日本に雌の種類の木が少ないから
・キンモクセイは昔トイレの芳香剤として有名だった
でしたね!
キンモクセイってすごく香りに印象があったからもっと長く咲いているものだと思ってしまいがちなんですが、意外と早く散っちゃうんですよね。
個人的には枝になっているキンモクセイも好きですが、散ったり雨が降ったりなんかで地面いっぱいにキンモクセイの絨毯ができているのも結構好きです。
雨や土のにおいと混じってより一層植物らしさを感じますよね。
「気高い人」という花言葉をそこで思い返すと、植物の生育がより清らかなものに感じます。
皆さんもキンモクセイを見かけたら今回学んだ言葉や香りの効果を実際に感じてみてください。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。
小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。
そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw
樹木事典では私の樹木人生で得た知識や経験などを惜しみなく公開していきます!
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