フヨウってどんな木?花や実、葉の特徴は?芙蓉に似た花の見分け方も解説!
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こんにちは!樹木博士です!
今回は「フヨウ」について解説していきますー!
フヨウに似ている花との見分け方なども解説していきますので、しっかりと学んでいきましょう!
あなたに伝えたいこと
フヨウの特徴は?どんな木なの?
フヨウはアオイ科フヨウ属の落葉低木です。
落葉低木というと小難しいですが・・・冬期になると葉を落とす低めの木と考えるとわかりやすいです!
漢字では『芙蓉』と書き表し、学名は『Hibiscus mutabilis』です。
別名は『木芙蓉』とされており、“芙蓉”がハスの美称のため、区別する際によくそう呼ばれていますよ♪
(ちなみに“水芙蓉”はハスのことです!!)
ひらひらしていてとても可愛らし花ですが、日向であればどこでも育つたくましい花なんです!
コンクリートに根付いて成長した根性大根が話題になったことがありますが(何年前でしょう?多分ローカルニュースです・・・)
芙蓉もそのタイプで、アスファルトやコンクリートの隙間から顔を出すほど生命力の強い植物です♪
高速道路の街路樹としても良く植えられていますよ!
フヨウの花の特徴や開花時期は?
フヨウの開花時期は7から10月で、ピンクや白の花を咲かせるんですよ!
直径10から15センチほどのやや大ぶりな花は、8から9月ごろに見頃を迎えます。
1日花と呼ばれる朝咲いて夕方にしぼむタイプで(朝顔をイメージしてもらうとわかりやすいです!)長期間にわたり、毎朝次々に咲いていきます。
花びらが5枚あり、回旋しながらまるでお椀のように広がります!
これは花を見てもらうほうが分かりやすいと思います。
花の中をのぞいてみると・・・
花の中心には雌しべがグンと突き出ていて、先端が5裂しています。
触ると吸い付いてきそうな、吸盤のようです♪
雄しべは円筒状に突き出していますね。
花はとても可愛らしいですが、もしかしたら雄しべは集合体が苦手な方は一瞬ぞわっとするかもしれません(^-^;
フヨウの花言葉を紹介!
フヨウの花言葉は2つあって、<繊細な美><しとやかな恋人>です♪
<繊細な美しさ>においては、昔から美しくしとやかな顔立ちを「芙蓉の顔」とたとえられてきたことからきているのでしょう。
<しとやかな恋人>に関しては、花の気品あふれる姿をたとえたものとされていますよ♪
どちらにしても、花の美しさがそのまま花言葉に反映されていますね。
女性に贈るのなら、どちらをとっても嬉しいですね!
芙蓉に似た花の見分け方を紹介!
ムクゲ(槿)とフヨウ(芙蓉)の花はとってもよく似ていて、パッと見ても区別がつきません・・・。
では実際に、ムクゲとフヨウの違いについて見ていきましょう!
↓↓ちなみにフヨウはこちら↓↓
↓↓ムクゲはこちら↓↓
まずは、葉に注目してみましょう!!
◆葉の違い
ムクゲ:葉は花より小さくて、濃い緑色 (葉径:4~10cm)
形は卵型で深い切れ込みがある
フヨウ:葉は花と同じぐらいの大きさで、薄い緑色 (葉径:10~20cm)
形は掌状で浅い切れ込みが入っている
パッと見てもわからなくても、じっくりと観察するとこんなにも違いがありました!
花<葉=フヨウ、花>葉=ムクゲと覚えましょう!
それよりも、色の違いの方がわかりやすいですね(^-^;
◆樹形の違い
ムクゲ:細かく枝分かれしながら成長していくため、上だけでなく横にも広がる樹形
フヨウ:多少は枝分かれするものの、それぞれの枝を真っ直ぐ上に伸びながら成長するため、縦長の樹形
これはちょっと観察しただけでは難しいかもしれませんね。
ボリューミーな木はムクゲで、スリムな木はフヨウと覚えましょう!
アフロヘアーとストレートヘアーのような(笑)
◆花の違い
ムクゲ:雌しべの先端が真っ直ぐ伸びている
雌しべは5つに分かれているがはっきりせず、雄しべは固まっている
フヨウ:雌しべの先端が上向きになっている
雌しべがはっきりと5つに分かれており、雄しべは1つ1つが独立している(触覚のような!)
ムクゲとフヨウのどこが一番似ているかと聞かれると、やはり花が一番よく似ています!
簡単に言ってしまえば、フヨウの方が一回りほど花が大きいですが、よく観察するとここんなにも違いがありましたね!
これで、ムクゲとフヨウの見分けはバッチリですね!
フヨウの実の特徴や時期は?
フヨウの果実は蒴果(さくか)といわれるもので、成熟すると果皮が乾燥し縦に開裂し、種を散布します!
果実は10月頃に成熟し、毛に覆われていて、多数の種子をつけます♪
イメージの仕方を間違えると、カエルの卵を連想してしまいますが・・・(笑)
ふわふわとした毛におおわれていて、とても可愛らしいですね♪
冬にかけて黄褐色に熟した実だけをつけた姿は、『枯れ芙蓉(カレフヨウ)』とも呼ばれ、花とは違った美しさがありますね♪
花から果実まで楽しめる植物ですね♪
フヨウの分布は?どこに生えているの?
中国、台湾、日本の沖縄、九州・四国に自生しています!
自生しているところだけを見ても、寒さにあまり強くないということがわかりますね。
原産地は中国中南部となっています!
日本では関東地方以南で観賞用として栽培されていますよ♪
まとめ
今回はフヨウについて解説してきました!
よく見間違える方も多い、ムクゲとフヨウの見分け方に関しては、かなり充実していたのではないでしょうか?
時期が合えば、夏の自由研究に最適なのですが・・・。
ちょっと開花時期がずれてしまうのが残念です。
最後にフヨウについて振り返ると・・・
・アオイ科フヨウ属の落葉低木で、日向であればどこでも育ってしまう無敵の生命力
・7月から10月に白やピンクの花を咲かせ、朝咲いて夕方にはしぼんで・・・を繰り返す
・花言葉は<繊細な美><しとやかな恋人>
・ムクゲとはよく似ているものの、葉や花、樹形に着目してみると違いが顕著
・果実は10月頃成熟し、5つに裂けて開いて種を散布する(種はふわふわに包まれている)
・中国、台湾、日本の沖縄、九州・四国など温かいところに自生している
いかがでしたか??
フヨウはとっても綺麗な花ですよね!
是非見つけた際には、じっくりと観察してみてくださいね♪
でも、フヨウと思ってもそれは実はムクゲかもしれないので、見分け方を頭の片隅に置いておいてくださいね!
最後まで読んでいただきありがとうございました♪
この知識が、あなたのお役に立てますように♪
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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。
小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。
そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw
樹木事典では私の樹木人生で得た知識や経験などを惜しみなく公開していきます!
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