テイカカズラは毒性がある木?花言葉や香りは?葉や花、実の特徴も解説!
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こんにちは!樹木博士です!
今回は「テイカカズラ」という樹木について解説していきます!
テイカカズラはかわいい花を咲かせて綺麗に見えるのですが….
その容姿に似合わず、なんと毒を持っているんです!!
その毒に触れてしまうと大変なことが起きてしまうので注意しましょうね….
あなたに伝えたいこと
テイカカズラの花言葉は?
テイカカズラには四つの花言葉があります。
「依存」
「栄誉」
「優雅」
「さわやかな笑顔」
です。
今回は「依存」という花言葉について少しだけ解説したいと思います。
テイカカズラの花はつる性の植物でフェンスや家の壁に這い成長する植物。
その姿から、何かに依存して成長しているようだ、となってそんな花言葉がつけられたといわれているんですね。
またテイカカズラは、その名前がつくことになった逸話があって、そんなお話も含め「依存」と名付けられたともいわれているんですが……。
それについてはまた後の段落の時に絡めてご紹介していきたいと思います!
続いてはテイカカズラの危険な一面についてお伝えしていこうと思います。
テイカカズラには毒性がある!?
この植物を観察する際に気を付けなくてはならないことが毒についてです。
テイカカズラの葉や枝には毒があるんです!
テイカカズラの枝や葉を傷つけると中から白の液体が出てきます。
これに触れてしまうとかぶれてしまうんですね。
また誤って口にしてしまったりすると嘔吐や麻痺を引き起こしてしまいます。取り扱いの際は十分に注意しましょう。
そんなテイカカズラって詳しくはどんな見た目をしているんだろう……?
誤って触れてしまうことのないように、続いてはテイカカズラの特徴について見ていきたいと思います。
テイカカズラってどんな木?
テイカカズラはキョウチクトウ科テイカカズラ属でつる性の植物です。
茎から気根(きこん)とよばれる地上に現れる根を出して他のものに巻き付きます。
花は六月ごろに五つの白い花弁(はなびら)を咲かせます。
日が当たりにくいところでも育ちますが、日向と日陰では見た目に大きく差が生まれてるんですね。
日の当たらないところでは、地面に根を這わし葉も小さく花もつけません。
一方日にあたるところではその陽光を目指し樹木などを登ります。また葉も大きくなり色つやもよくなります。
丈夫で成長も早く、日に当たらなくても育ってはくれるので生育には向いているといえるでしょう。生垣(いけがき)や緑のカーテンなんかによく使われているそうなんですね。
さてそれではより詳しい見た目について見ていきたいと思います。
テイカカズラの花の香りや開花時期、特徴は?
花は五月から六月にかけて開花していますが、それ以上に咲いていたりすることもある丈夫な植物です。
テイカカズラは、主軸の枝の側面から枝が生まれさらにその枝からも生まれ、それらの枝先に花がつくという集散花序(しゅうさんかじょ)と呼ばれる咲き方をします。
花は2cmから3cm。スクリューやプロペラのような形をしていて、縁が波打っているときも。
花はよい香りで、甘くさわやかなジャスミンのようだとも評されたりするそうです!
育て方がよいと多くの花を咲かせ、また丈夫で暑さにも寒さにも強いので園芸用としてはおすすめなんです!
五月から六月というと晩春から梅雨に入り夏へ向かう花なので、テイカカズラの持つおしとやかで少しじめじめとした雰囲気は見ていてそんなシーズンに似合うと思うんですよ。
……。もしかして、少しじめじめって悪口ですかね……?
私はかわいいと思いますよ!
ちなみに花をたくさん咲かせるにはよく日に当てて育てるとよいでしょう。日陰でも育ちますがそうなるとじめじめ度が上昇します。
じつはテイカカズラはそういった育つ場所の違いが花以外の箇所にも顕著に現れたりするんですね。
次に紹介する葉っぱにもそのような違いが見て取れます。
テイカカズラの葉の特徴は?
テイカカズラの葉は基本的に三角状の楕円型。少し厚みがあります。
しかし、地表にいる葉と日に当たっている葉では特徴に違いがあります。
暗く日の差し込まないところでは、長さ1cmから2cm前後の小型で葉の脈が白く浮かび上がったりします。また縁がギザギザの形になったりすることも。
反対に日の当たるところの葉は、長さは3cmから7cmと大きめ。日の当たらない葉に比べると、明るい緑色になり厚みも増します。
やはり日に当てたほうが元気よく見えますね!
テイカカズラの実の時期や特徴は?
テイカカズラの実は特徴的ですね。赤紫色で細く二股に分かれた実から綿毛のような毛を付けた種子を飛ばします。
奇妙に見えますよね~。
長さは15cmから20cm前後。はじめは緑色をしていますがだんだんと赤紫になっていきます。
熟すと無数の白い毛がついた種が飛び出し風に運ばれていきます。
ちなみにですが種が風で放出されても毒が撒かれるなんてことはないので安心してくださいね!
テイカカズラの実は7月から8月ごろからでき始めます。
テイカカズラはどこに生えているの?
テイカカズラは寒さにも強いのですがあまり東北で見かけず北海道には咲いていません。本州から九州の比較的温暖な地方に群生するようですね。
天然では割とどこにでも存在しますが、特に常緑広葉樹(じょうりょくこうようじゅ)と呼ばれる一年中葉をつけているといわれる葉の近くに多いです。
また庭木として使われた場合は生垣や緑のカーテンのほかに盆栽なんかにも使われていたりすることも。
日本以外だと朝鮮半島などにも群生し、やはり比較的暖かいところにおおいそうですね。
テイカカズラの名前の由来は?
さて今までいくつかのテイカカズラの特徴をあげてきましたが、まだテイカカズラの名前についての詳しいお話をしていませんでしたね。
ここからはテイカカズラという名前の由来とこの花にまつわる逸話を紹介していきたいなと思います。
花言葉の段落から待っていた方も、ここにきてようやくじっくりと読めますね!
テイカカズラ(定家葛)は平安時代の歌人、藤原定家(ふじわらのていか)の名前からつけられたものといわれています。
その昔、藤原定家は歌人の式子内親王(しょくしないしんのう)を愛していたといわれていますが、その恋は実らず彼女は先に亡くなってしまいます。
藤原定家は彼女の死後にも執着しその後彼もなくなってしまいます。
するとそんな藤原定家の墓から蔦葛(ツタカズラ)が伸び式子内親王のお墓にまとわりつき始めました。
それはとても強くまとわりつき、墓を覆ってしまうほどだったそう。
この花は藤原定家の思いが宿った花だ、と呼ばれるようになります。
そういった理由から、藤原定家の名前からとって「テイカカズラ(定家葛)」と名付けられたといわれているんですね~。
なんとも悲しいようで、ロマンチックなようで……。な、お話ですね。
名前の由来にこんなお話があるとわかると、このお花の印象もまた違ってきますよね。
ちなみにこのお話を基にした「定家」と呼ばれる謡曲が能楽にもあります。
気になる方はぜひそちらも調べてみてください!
まとめ
さていかがでしたでしょうか。
ここでテイカカズラの特徴をまとめてみましょう。
・キョウチクトウ科テイカカズラ属でつる性の植物
・テイカカズラの花言葉は「依存」「栄誉」「優雅」「さわやかな笑顔」
・枝や葉の中にある白い液体は毒性のものである
・五月から六月にかけて白い五枚の花弁(はなびら)を咲かせる
・日光の当たり具合で成長の様子に差が出る
・比較的温暖な地域に群生している
・名前の由来は昔の歌人、藤原定家(ふじわらのていか)からきてテイカカズラ(定家葛)となった
でしたね!
テイカカズラという名前は、昔の歌人が表すことのできなかった思いがあってつけられた名前だったんですね。
式子内親王に伸びたつるは墓を覆い隠すほどだったともいわれていますよね。
それを考えると、花言葉の「依存」やテイカカズラが持つ毒なんかを思い返すと少し愛らしく感じますよね!(私だけかな……)
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どうも!樹木博士です!樹木にハマってから早40年以上。
小学生のときから、なぜか樹木が大好きでした。周りの子たちが スポーツやら恋愛やら遊びやらに励む中、私だけは樹木に夢中。
そんな風に育ったので、もちろん青春と呼べるような経験はほとんどありません。ただ、樹木に関しての知識や経験はたっぷりですw
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